l  大阪入管の収容施設で、暴れた外国人男性の収容者17人を6人部屋に閉じ込め、約24時間にわたり施錠したことが明らかになりました。入管は、自由時間が終了しても、部屋の一つに大勢の収容者が集まったままで、居室に戻るように命じても動かなかっただけでなく、職員に暴言を発し、窓やドアを叩くなど暴れたため、部屋を閉鎖したとの主張しています。

l  収容者らは「狭い部屋への監禁」と非難しますが、入管が説明しているとおり、仕方のない処置だったのかもしれません。しかし、半年以上の収容が稀ではなくなり、病気であることを訴えても放置されたり、収容所で自殺や自殺未遂が相次いでいることを見れば、現在の運用に問題があることは明らか。

l  半世紀ほど前、日韓国交正常化交渉で法務省入国管理局参事官として日本側代表補佐を努めた法務官僚は、『法的地位200の質問』(京文社1965年)という書物を著し、「(外国人の処遇は)日本政府の全くの自由裁量に属することで、国際法上の原則から言うと『煮て食おうと焼いて食おうと自由』なのである」と書いたそうですが、そのDNAは残っているのかもしれません。
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【Timely Report】Vol.300(2018.11.30)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report