l  外国人労働者に係わる問題に詳しく、綿密な取材を元に、綿密で切れ味鋭い記事を書く優れたジャーナリストがいます。日本においては、この分野のナンバーワンと言っても過言ではなく、記事を読むたびに、新しい情報や鋭い切り口に勉強させられることが少なくありません。ブータンの留学生を巡る諸問題やその裏事情、偽装留学生を産み出す構造を切り取って見せる手腕は見事の一言に尽きます。批判している対象も一々ごもっともと頷かされます。

l  ただ、読後感が今ひとつスカッとしません。偽装留学生は、①かわいそうな目に合うから日本に来させないようにすべきという論理(攘夷派の主張)なのか、それとも、②母国で背負った借金を返しやすくするために週28時間という法定制限を緩和すべきという提案(九州7県と熊本市の主張)なのか、③出稼ぎの外国人に見合った単純労働を認める在留資格を創設すべき(経済界の主張)なのか、という結論が見えないからです。現行制度に問題があることは誰しも認めるところですが、欠陥をあげつらって辛口の批判を浴びせ続けたところで事態は改善しないのではないかと危惧されます。
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【Timely Report】Vol.342(2019.2.6)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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