移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

2018年11月

l  法務省は、来年4月に「入国在留管理庁」を新設するため、人件費やシステム改修費等出入国管理の関連費用に588億円を計上。入国審査官や入国警備官など536人の増員を求めました。入管関連の人員規模は現在の定員4871人から5407人へと大幅増。「管理」を主旨にした「庁」が立ち上がります。

l  じつは、入国管理局を「庁」に格上げする構想は、以前から提言されていました。20044月、経団連が「外国人庁」あるいは「多文化共生庁」の創設を求めたのを皮切りに、200912月には、外国人集住都市会議が外国人関連の施策を一元的に担う「外国人庁」の設置を求めて緊急提言。さらに、20135月、関西経済同友会が、外国人労働者の入国や定住を支援する「外国人庁」の設置を求めて提言しました。最近でも、細野豪志・元環境相が「外国人庁」の設置を求めていますが、いずれも「定住支援」や「共生」が主旨であり、「管理」が本旨でないことに気付かされます。

l  奥野総一郎衆議院議員も講演で「外国人雇用法」や「外国人基本法」の重要性を説いていましたが、「人」として受け入れる環境を整備すべきです。
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【Timely Report】Vol.265(2018.10.11)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「台湾は移民政策に踏み込む!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
外国人に関する経済学を知りたい方は ➡ 外国人経済研究所 へ

l  安倍首相は「移民政策はとらない」という呪文を唱えています。「移民」を「入国の時点で永住権を有する者」と定義し、「移民政策」を「国民人口に比して一定程度のスケールの外国人、その家族を、期限を設けることなく受け入れることで国家を維持していく政策」だと説明していますが、国連では「通常の居住地以外の国に移動し、少なくとも12か月間当該国に居住する人」のことを指し、EUでは「3か月以上EU圏内に留まるEU市民権を持たない人」と定義していますから、かなり無理のある呪文です。

l  しかし、安倍首相が唱える呪文は「ウソだ!」と糾弾したところで、実益はありません。「定義」よりも大事なことは、純増50万人の「外国人労働者」を受け入れることを決定した以上、その受け入れを成功させなければいけないという「現実」です。一つ間違えれば、将来、日本も欧米のような「難民問題」が勃発することは必至。少なくとも、①入国時に要求する日本語能力の基準を引き下げない、②日本語能力を向上させるための支援制度を創る、③「3K労働」だけに特化させない、という3条件は必須だと思われます。
落書き, トランプ, 移民, 抗議, 難民
【Timely Report】Vol.228(2018.8.20)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  スポーツは「社会の縮図」です。日本社会に「在留資格」があるように、スポーツにも「外国人枠」があります。「日本人選手を強化するために、外国人枠を撤廃せよ」と説く開国派と「外国人枠が緩和されたら、日本人の出場機会がなくなる」という攘夷派の論争は、「日本経済のために外国人労働者を受け入れよ」と説く開国派と「外国人を受け入れたら、日本人が働く職場が奪われる」という攘夷派の論争と瓜二つです。

l  そんな中、サッカー界では、前スペイン代表イニエスタ選手のヴィッセル神戸入りを切っ掛けに「外国人枠」撤廃の動きが表面化。ラグビーでも来年のW杯開催に向けて外国人枠を緩和しており、安倍政権による外国人労働者受け入れ拡大よりも早く、スポーツ界では「在留資格」が緩和されそうです。

l  しかし、開国すれば「共生」できるわけでもなさそうです。バスケットボールでは、孤立した外国人留学生が審判を殴る大事件が勃発。人種差別の問題も時折表面化します。手本と言われるドイツですら、トルコ出身の代表選手がバッシングに遭うなど難問山積。一つ一つ解決していくしかありません。
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【Timely Report】Vol.199(2018.7.9)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  世界の難民が過去最高の6850万人になりました。しかし、世界を見渡すと、排外的な動きが目立ちます。難民に厳しいのは、米国のトランプ大統領だけではなく、欧州でも反難民の勢力が力を増し、難民救助船を閉め出すという事件が相次いでいます。強硬派のハンガリーでは、難民支援を「犯罪」とする法案まで準備しました。かくいう日本も入管が排斥の旗を振っています。2017年は、過去最高の2万人が難民申請しましたが、認定したのは20人。満足しない入管は、就労目的の「偽装難民」を排除するために、今年1月にさらなる厳格化策を導入しました。その施策が効を奏し、今年1~3月の難民申請者は43.1人/日。2017年は79.8人/日でしたから46%の減少です。

l  しかし、入管が「偽装難民」を憎むのであれば、その指南役も摘発すべき。マスコミにもしばしば登場するある弁護士は、在留資格申請で不許可になった外国人に対し、難民でないことを知りながら、「難民申請すればいい」と助言しています。こういう人たちが「人権派」を名乗りながら、虚偽申請に加担するというのはいかがなものでしょうか。
オフィス, 弁護士, 読書, その他のコメント, 法令
【Timely Report】Vol.196(2018.7.4)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  2017年に難民認定を申請した外国人は、前年比80%増の1万9628人となり、7年連続で過去最多を更新しました。その一方、難民として認めた人数は前年から8人減の20人。約20,000人の申請に対して、難民認定率は0.1%ということになります。1,000人に1人の確率です。

l  直近の統計(2016年)で比較しますと、カナダ(67.3%)、米国(61.8%)、ドイツ(41.2%)、英国(33.3%)、フランス(19.8%)は遥か彼方であり、最も難民に厳しいイタリア(5.3%)ですら遠い存在。アジア・オセアニアに限っても、オーストラリア(33.8%)に及ばないのは致し方ないとしても、韓国(1.0%)と比べても異常な低さであるという事実は否定できません。

l  法務省は、人道的な配慮を理由に難民ではない45人についても在留を認めたと強弁するかもしれませんが、それを加えても65人で0.3%にしかなりません。ドイツ(69.3%)、カナダ(67.3%)、米国(61.8%)、イタリア(39.4%)、英国(37.1%)、オーストラリア(33.8%)、フランス(30.2%)はもとより、日本は、韓国(5.2%)よりも人道的でないというのが世界の評価なのです。
難民, 古い, 女性, 肖像画, 泣く, 毛布, 人, 人間, 戦争の犠牲者
【Timely Report】Vol.111(2018.2.28)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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