l イタリア南部に、人口の4分の1が外国人というリア―チェという村があります。ゴーストタウン寸前だった村を救ったのがルカーノ氏。難民の人々を受け入れ、廃屋を修復して住居を確保しビザを手配しました。また、国からの助成金で地域通貨を発行して、織物やガラス細工などの技術を難民たちに教えて、自分たちで働いて、毎日の糧を得られる経済圏を構築しました。この成功により、2016年に「フォーチュン誌」で世界のリーダー50人のひとりに選ばれたほか、ローマ教皇からも深い感謝と共感が寄せられました。
l ところがイタリア政府は、入札手続を経ずに難民が関わる団体とゴミ収集の契約を結んだり、難民が滞在できるよう村民との結婚手続きをしたりしたとして、ルカーノ氏の行為を「非合法に滞在する外国人の違法援助」と断定し自宅で拘禁。難民たちも村外に移送することを決定しました。難民排斥を主導する政府の横暴だとして反発する声も強いのですが、これが入管政策の難しさ。「人道主義」だけで突っ走るわけにはいかず、かといって、杓子定規な「法令主義」はあまりにも非人間的。果たして日本は?
【Timely Report】Vol.204(2018.7.17)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report
BLOG記事「欧州で反移民が止まらない!」も参考になります。
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