移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

2019年04月

l  自治体に対する共同通信のアンケートによれば、外国人の適正処遇に関して懸念を表明する向きが47%と半数近くを占め、適正処遇を「確保できる」と「どちらかといえばできる」の計20%を大きく上回っています。生活支援については、「多くの企業は外国人受け入れのノウハウがない」として、国や県などによる後押しが必要との意見が散見されます。国としてのリーダーシップを発揮せずに、押し付けるだけの現状に自治体の不満は高まるばかり。

l  日本経済新聞が行った外国人住民の受け入れ体制調査でも、主要市区の間で施策の実施状況に格差があることが浮き彫りになりました。外国人住民の増加に伴い、地域で起きていることを聞いたところ、「日本人住民からの苦情が増えた」(12%)という声が散見されたほか、「財政負担が増えた」(9%)が「税収が増えた」(4%)を上回っています。

l  法務省は、目玉政策である「外国人向け一元的相談窓口」に関する交付金の公募を315日に一旦締め切りましたが、申請は対象となる自治体の3分の1に過ぎず、交付決定額も予算の3割に留まりました。前途多難です。

【Timely Report】Vol.422(2019.6.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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アベノミクスには期待できない!」も参考になります。

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l  2018年末時点の在留外国人数は273万1093人(前年比+6.6%)となり、過去最多を更新しました。政府は、在留資格「特定技能」の創設による就労拡大の新制度で、5年間で最大約34.5万人の受け入れを想定していますから、5年後には300万人の外国人が日本に住んでいることが予測されます。

l  300万人という規模は、第10位の静岡県(366万人)には届かないものの、茨城県(288万人)を超える水準であり、福井・徳島・高知・島根・鳥取の5県分に匹敵する人口ですから、今後、在留外国人をターゲットにした市場は、十分に魅力的な分野として認識されるでしょうし、さらなる拡大が期待されるだけに、数多くの企業が参入することになると思われます。

l  すでに株式市場では、「特定技能」の好影響を織り込んだ株価が形成されている節があり、在留資格制度や入管行政の実態を無視したお気楽なシナリオが数多く語られていますが、この市場は、入管法の悩ましさに加えて、外国人特有の難しさがあり、「上場企業だったら成功する」というほど楽ではありません。行き過ぎた楽観論に浮かれていると、後で痛い目に遭いそうです。

【Timely Report】Vol.411(2019.5.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  東京福祉大学における失踪留学生の事件が、マスコミで大きく取り上げられています。すでに文部科学省と法務省も動き始めましたから、何らかの処分が下されるのだろうと推察されます。ただ、日本のマスコミは、「叩いても良い」という判断を下すと、「真実の報道」ではなく、「エンターティンメントとしてのでっち上げ」を始めるという悪い癖があります。

l  ある週刊誌は、「いろんな国の人が集まり“タコ部屋”みたいな中で勉強します」というべトナム人研究生の告白(?)を紹介していますが、これはやりすぎでしょう。東京福祉大の肩を持つつもりは毛頭ありませんが、同大学の研究生にしかなれない日本語レベルの留学生で、しかも、非漢字圏のベトナム人が、「N1」でも出てこない「タコ部屋」なんて日本語を知っているはずがないからです。「タコ部屋」とは、主に戦前の北海道で、強制労働をさせる労働者を監視するために閉じ込めた拘束部屋のこと。執筆者は「留学生は、強制労働させられた労働者と同じだ」という主張を展開したかったのでしょうが、あまりにも無理筋。こういうでっち上げはやめてほしいものです。

【Timely Report】Vol.412(2019.5.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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留学ビザは締め上げられる?」も参考になります。

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l  2018年に京都市内の主要ホテルに泊まった日本人客数は前年比9.4%減で、4年連続のマイナスになりました。繁華街の河原町から四条大橋を通って観光名所の祇園、東山に至る一角は連日、広い歩道を埋め尽くさんばかりの外国人観光客でごった返しており、足の踏み場もないほど。河原町近くにある錦市場は、地元の高齢者らが外国人観光客に追い出された感じです。路線バスは時間通りに運行されず、宿泊施設の建設ラッシュで「京都らしさ」が失われるなど、「観光公害」や「オーバーツーリズム」が喧伝されています。

l  一時的な在留者に過ぎない観光客ですら、これだけの批判を産むのですから、定住する外国人が増えてきたら、この程度の騒ぎでは済みません。「負の側面を減らしていく努力が要る」(鈴木馨祐財務副大臣)という認識が重要になります。この点で、「共生」を担当する司令塔が、血も涙もない「管理」しか知らない「法務省」というのは心配。今からでも遅くないので、問題が発生する前に、内閣府の下に「入管庁」を置いて、為政者としての智慧と全省庁の機能を結集させたほうがよいのではないでしょうか


【Timely Report】Vol.417(2019.5.31号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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2019年4月24日(水)15:00より、月1回開催しているセミナー「ビザフォーラム」を行います。「あなたの会社は大丈夫?『特定技能』の甘い罠!」と題し、今回の入管法改正の内容とそれに対応するための企業サイドの留意点について講義いたします。コンプライアンス強化に役立ちますので、参加をご検討いただけますと幸いです。お問い合わせは、☎ 03-6206‐8058まで。


会場は、
JR神田駅から徒歩5分の「ONE HUNDRED HALL」(東京都千代田区神田須田町1-28タイムビル3F)です。参加費は、通常、10000円ですが、全国外国人雇用協会の会員(入会費1000円・年会費【法人】2000円)になると、無料でご聴講いただけます。当日、受付でもご入会いただけますので、ご利用ください。


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