移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

2019年07月

l  4月26日、法務省は、「出入国在留管理基本計画」を発表しました。入管政策の指針となる重要な公文書なのに、報道各社のコメントがほとんどないのは、分厚くて読みたくないからなのかもしれません。

l  じつは、基本計画には、「特定技能外国人の受入れに関する審査に当たっては,受入れ機関における社会保険制度上の義務及び納税義務の履行状況を確認することとし,一定程度滞納等をした受入れ機関については特定技能外国人の受入れを認めないこととする。さらに,特定技能外国人が国民健康保険・国民年金の保険料を一定程度滞納したり,所得税等について自己の責めに帰すべき事由により一定程度滞納している場合は在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請を不許可とする」「その他の在留資格を有する外国人についても同様の措置を講ずることを検討していく」と明記されています。

l  要するに、早晩、「特定技能」だけでなく、すべての在留資格を審査する際に、税金と保険料の支払いが確認されるようになることを意味しています。外国人を雇用している雇用主は、今から対応策を講じておくべきです。

【Timely Report】Vol.398(2019.4.26)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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l  日本人は、毎日1,200人減っています。この悲惨な状況は何ら改善されることなく、いずれ毎日3,000人が消えていきます。いまは、毎日1,200社で人手不足が発生していますが、いずれ毎日3,000社で人繰りが困難になります。

l  未だに、女性・高齢者の活躍やIT・AIの活用で何とかなるという無責任な論者もいますが、真の問題は、人口減ではなく、現役と高齢者のバランス。2015年には2.1人の現役に対して高齢者1人でしたが、2025年は現役1.8人で高齢者1人、2040年には現役1.4人で高齢者1人を支えることになります。これで社会が成り立つのかというのが真の問題なのです。それでも、「何とかなる」と強弁する論者は、過疎の村に移住して、どうすれば、高齢者比率の高い限界集落を維持できるのかを行動で示すべきです。

l  ①日本人の人口は増えない。しかし、②日本人の現役だけで高齢者を支えていくことは極めて困難である ―― この2つの厳しい現実を直視すれば、外国人の若者を受け入れるしか実現可能な解はありません。無論、解決し難い問題に悩まされることは間違いありません。しかし、その道しかないのです。

【Timely Report】Vol.498(2019.9.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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l  近年、「非情な日本企業の下で、技能実習生が過酷な境遇で働かされている」というストーリーを垂れ流す報道が増えています。最近では、今治タオルの縫製工場が袋叩きに遭いました。確かに、日本企業の一部は、技能実習生に非人道的な扱いをしていると思われますし、虚偽に塗れた技能実習制度を大きく改善しなければならないことは事実です。ただし、技能実習生のほとんどが悲惨な境遇に陥っていると言わんばかりの報道は、フェイクでしょう。

l  実際、ベトナムには、技能実習に行って貯めたお金で家を建てたという話で溢れかえっていますし、明るい将来が見えない母国で細々と暮らすよりも、「日本に行って、チャンスを掴んで来い」と言って、親がわが子を送り出すケースが少なくありません。SNSの時代ですから、出稼ぎの結果などすぐに知れ渡ります。家が建つ可能性が5割以上なかったら、わざわざ親類縁者から多額の借金をしてまで、日本に来る若者は、すぐにいなくなります。

l  彼らは成功率が高いと思うから来日しているのです。その現実を無視して、「かわいそうだ論」に染め上げることは偽善です。

【Timely Report】Vol.499(2019.9.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  7月10日、東京福祉大学が、「学部研究生」について、来年度の募集を停止すると発表しました。東京福祉大系列の専門学校である「保育・介護・ビジネス名古屋専門学校」においては、定員の7倍を超える留学生を受け入れていたことが明らかとなり、「留学ビザ」の更新が極めて困難になっています。

l  留学生たちが働いていたアルバイト先でも波紋が広がっています。突然帰国に追い込まれる留学生が増えているため、彼らを頼りにしていた飲食店やコンビニに影響が出始めているのです。かといって、日本人のアルバイトは、なかなか来てくれませんし、来たと思ったら、すぐに辞めてしまいます。

l  「偽装留学生対策」に着手した入管は、「留学ビザ」の付与を厳格化しており、ミャンマーやバングラデシュなどには許可がなかなか下りなくなっています。東京都内でもアルバイトの求人に困るケースが出てきました。大手の一部では、日本留学が決まった学生を対象にした研修所をベトナムや韓国等に設け、来日前の囲い込みに着手していますが、中小企業には到底無理な話。人手の確保が「経営の生命線」になる時代がやってきました。

【Timely Report】Vol.496(2019.9.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  昨秋、あれだけ大騒ぎして導入した「特定技能」でしたが、ふたを開けてみれば、3ヶ月で許可された外国人は30人(7/12時点)。単純計算すれば年間で120人にすぎません。倍々ゲームで増えていくと仮定したとしても450人程度。32,800人~47,550人という初年度の見込みの1%がせいぜいです。

l  マスコミは、「2国間協定の締結が遅い」「資格試験が3分野しか実施されてない」「支援体制が整っていない」などと得意気に解説しますが、それは表層的な話。要するに、入管は「特定技能」などやる気がないのです。そのやる気のなさを見越して、ほとんどの雇用主は完全に様子見ムード。外国人を雇う際の在留資格の方針に関しては、現状維持派が圧倒的です。

l  元々入管は、外国人の受け入れ反対派の筆頭格。入管庁への格上げという目の前のお土産があったから、嫌々ながらお付き合いしたものの、本気で受け入れようなんて端から思っていません。だから最近の受入拡大策は、ほとんどが「枠の1%」。「日系4世ビザ」は4000人の枠に対して40人程度です。「特定技能」も「N1ビザ」も、「枠1%」という結果に終わる公算大です。

【Timel
y Report】Vol.494(2019.9.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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