移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

2019年10月

l  建設会社元役員の男が外国人の在留カードを偽造し、長期固定金利型住宅ローン「フラット35」を不正に契約させていた疑いがあることが判明しました。東京入管は入管法違反(偽造在留カード行使)の疑いで刑事告発。不正融資は総額約1億8900万円に上るとみられています。元役員はブラジル人やペルー人など計12人の在留カードのコピーを勝手に偽造し、計9件の融資を申請。「フラット35」の外国人の利用は「永住者」の資格が条件でしたが、「定住者」だったものを「永住者」に書き換えた模様です。

l  「フラット35」を巡っては、賃貸に出す目的で買った物件を居住用と偽る等した不正契約が相次いで判明していますが、偽造在留カードを用いた手口は初めて。お役所仕事なので、本物は確認していないのでしょうが、最近の偽造物は精巧に作られており、素人目には判別が難しいものもあります。

l  今後は、「在留カード」におけるICチップの有無や内蔵されている情報を照合するための読み取り機が必要になってくるのかもしれません。そのためには、個人事業主でも気軽に購入できる低価格なタイプが必要になってきます。

【Timely Report】Vol.570(2020.1.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:「偽造在留カード」で3億円?」も参考になります。

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l  世界各国が人口減で悩んでいます。2020年から2050年の間に、最も大きく人口が減ると見られる国の第1位はブルガリアで▲22.5%。690万人から540万人に急減する見込みです。ブルガリアの悩みは海外移民。ブルガリアの月間最低賃金が320ドルとEU加盟国の中で最低水準なので、2017年の1年間だけで、ドイツへの移民が3万人を超えたといいます。

l  2位リトアニア(▲22.1%)、3位ラトビア(▲21.6%)、4位ウクライナ(▲19.5%)、5位セルビア(▲18.9%)、6位ボスニア・ヘルツェゴビナ(▲18.2%)、7位クロアチア(▲18.0%)、8位モルドバ(▲16.7%)と東欧勢が続きます。自国経済が貧しいがゆえに豊かな国に人口が吸い取られている格好です。

l  日本は、第9位(▲16.3%)。1億2650万人から1億580万人へと30年間で2000万人以上減る計算です。周辺国と比べれば、まだ日本が豊かだから、この程度で留まるという予測なのでしょう。シンガポールがますます魅力的になり、中国が豊かになったら、東欧諸国のように他国に移民する若者が増えていく可能性だって否定できません。そうなれば、人口減は加速します。

【Timely Report】Vol.568(2020.1.14号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:一流の外国人は日本に来ない?」も参考になります。


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l  最低賃金がまた上がります。この政策が「強者の論理」であることに気付かずに、賛同している人たちが少なからずいますが、教祖であるアトキンソン氏の主張を吟味すると、その目的がよく分かります。

l  「私が社長を務めている小西美術工藝社が属している文化財修理の業界では、30億円の売り上げを20社で取り合っています。この業界に再編が起こり、20社が5社に経営統合されたとします。経営統合により会社の数は減りますが、国宝や重要文化財の修理予算は減りません。修理をする会社が減ったからといって、需要自体は変わらないからです。そのため、必要とされる職人の数もほとんど変わりません。一方、統合が進めば、企業の規模が拡大し利益が集中するので、より高度な設備投資などができますし職人の労働環境は安定します。研修もより充実させることが可能になります。過当競争が緩和され、より健全な競争が担保されるようにもなり、一人ひとりの専門性が上がって技術が上がります。いいことずくめです」―― 言うまでもなく、小西美術工藝社は生き残る5社の立場です。あなたは賛同できますか?

【Timel
y Report】Vol.508(2019.10.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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l  10月8日、入管庁と厚労省は、千葉と埼玉にある2つの監理団体が、ベトナムの人材送り出し機関との間で不適切な覚書を交わしていたとして、それぞれ監理団体としての許可を取り消しました。送り出し機関からキャッシュバックなどを約束していたというものです。ただ、2つの監理団体は、実際の実習生受け入れに至っていなかったようですので、許可を取り消したところで問題がなかったから処分できたという背景もありそうです。

l  気になるのは、大手監理団体のフレンドニッポンです。本件のようにあからさまなことまではやっていないのかもしれませんが、「日立が研修計画と異なる作業をやらせた」という内容で苦情を言ってきた実習生をなだめていたという報道もあります。これが事実なら、監理団体としては失格でしょう。

l  調理を学びに来た実習生に化粧品の容器詰めをさせた会社役員は入管法違反で逮捕。配電盤の組立を学びに来た実習生に新幹線の窓枠をはめる仕事をさせた日立は改善命令止まりで、フレンドニッポンはお咎めなし。同団体は大手で稼働中という事情はわかりますが、放置で本当によいのでしょうか。

【Timely Report】Vol.564(2020.1.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:フレンドニッポンはお咎めなし?」も参考になります。


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l  日銀が10月1日に発表した短観で、大企業の製造業の景気判断を示す指数が3期連続で悪化しました。これは、日銀が大規模な金融緩和に乗り出した直後の2013年6月以来の低い水準です。見通しも明るくありません。大企業の非製造業も悪化に転じました。先行きに対する警戒感が充満しています。

l  政府は「景気は緩やかに回復している」と言い張っていますが、白旗を掲げるのは時間の問題。人口減を背景とした消費不振と人手不足に悩まされ続ける中で、日本型雇用の改革をも迫られている企業に対して、最低賃金の引き上げや働き方改革等による無駄なダメージを与えた上に、消費税増税という悪手を放っただけでなく、来たる4月から残業規制を本格的に導入するというのですから、悶絶死する先が続出してもおかしくありません。

l  それにしても驚かされるのは、増税にもかかわらず、価格据え置きを打ち出す企業の数が多いこと。消費の最前線にいるだけに、需要の弱さを実感しているのでしょう。しかし、2~3%の利益率しかない企業が値上げしない場合、増税で2%が吹っ飛ぶので、一気に死活問題になります。修羅場の到来です。

【Timely Report】Vol.563(2020.1.6号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:アベノミクスは増税で絶命する!」も参考になります。


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