移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

2019年10月

l  「特定技能」の普及が進みません。マスコミは、試験の遅れや入管の準備を理由に挙げていますが、実態としては、監理団体など「技能実習」の関係者が「特定技能」の導入に大反対していることが背景にあります。

l  ある監理団体は、「ウィンウィンの技能実習に比べ、特定技能はデメリットばかり。①転職が可能なので大都市に人材が集中する、②外国人が集中する大都市の治安が悪化する、③送り出し国が反発するというのが特定技能のデメリットだ。③送り出し国が反発するというのは、優秀な人材は日本に永住して母国に帰国せず、優秀じゃない人材ばかりが母国に帰国することになるからだ」と主張し、「10年後を展望すれば、AIが発展して人余りになるだろう。そうすれば、特定技能で日本に連れてきた外国人は、国民の負担になる。不法移民になって治安を乱すかもしれない」という懸念を表明しています。

l  「出稼ぎオンリーの特定技能は筋が悪い。技能実習は5年まで延びたが、さらに5年から7年にまで延ばすべきだ。それが正しい政策である」と提言している監理団体が、素直に「特定技能」の普及に手を貸すとは思われません。

【Timely Report】Vol.574(2020.1.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:登録支援機関は「開店休業」中」も参考になります。

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l  収容されていたナイジェリア人が餓死した事件に関して、入管庁は報告書を公表。①薬物関連刑罰法令違反により執行猶予付き懲役刑、②窃盗等により懲役刑の実刑(宣告刑は5年超)という前科があったため仮放免が困難だった事情を説明し、「本人は拒食を続行し,連日,職員の度重なる説得にもかかわらず,摂食,処方薬の服用又は点滴のいずれも拒否」「医師の再三の説得にもかかわらず,点滴等の治療を拒否」という事実を踏まえ、「対応が不相当であったと評価することは困難」としました。

l  この報告書を読んだ上で朝日新聞は、前科については「窃盗罪などで実刑判決」とだけ説明。「窃盗事件が『組織的で悪質だった』と説明したが、事件内容は公表していない」として入管の説明不足で片付け、「入管施設での外国人死亡は餓死 入管庁『対応問題なし』」という批判的な見出しを掲げました。

l  一方、週刊新潮は、収容所の担当者を取材し、「医療倫理上、本人が拒否しているのに治療を行えば、場合によっては傷害、暴行罪になりかねません。非常に難しい」という証言を得ています。どちらの記事がフェアでしょうか。

【Timely Report】Vol.572(2020.1.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「長期収容者にも悪い奴はいる!」も参考になります。

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l  建設会社元役員の男が外国人の在留カードを偽造し、長期固定金利型住宅ローン「フラット35」を不正に契約させていた疑いがあることが判明しました。東京入管は入管法違反(偽造在留カード行使)の疑いで刑事告発。不正融資は総額約1億8900万円に上るとみられています。元役員はブラジル人やペルー人など計12人の在留カードのコピーを勝手に偽造し、計9件の融資を申請。「フラット35」の外国人の利用は「永住者」の資格が条件でしたが、「定住者」だったものを「永住者」に書き換えた模様です。

l  「フラット35」を巡っては、賃貸に出す目的で買った物件を居住用と偽る等した不正契約が相次いで判明していますが、偽造在留カードを用いた手口は初めて。お役所仕事なので、本物は確認していないのでしょうが、最近の偽造物は精巧に作られており、素人目には判別が難しいものもあります。

l  今後は、「在留カード」におけるICチップの有無や内蔵されている情報を照合するための読み取り機が必要になってくるのかもしれません。そのためには、個人事業主でも気軽に購入できる低価格なタイプが必要になってきます。

【Timely Report】Vol.570(2020.1.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:「偽造在留カード」で3億円?」も参考になります。

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l  9月3日、モンゴル国籍だった横綱白鵬が日本国籍に帰化。「日本国籍を取得して嬉しかった有名人ランキング」で、めでたく第1位を獲得しました。「日本国内で活躍する有名人が日本国籍を取得すること」については、歓迎する人たちが約4割を占めました(中立的見解が5割)。2018年末までに帰化した外国人は56万人を超えているので、日本には350万人近い「移民」が居住していると推計したとしても大きくは間違っていません。

l  しかし、哲学なしに受け入れてきた日本では、共生する外国人に対する基本的な考え方が定まっておらず、微妙な個別案件が表面化するたびに、甲論乙駁し右往左往しています。典型的だったのが、蓮舫議員の二重国籍問題。明らかな非はなかったにもかかわらず、野党の代表だったこともあり、袋叩きに遭いました。最近も、日本維新の会が「国政選挙の立候補者は帰化情報を公開すべき」として物議を醸しています。スポーツ界では、今般のラグビー日本代表に象徴されるとおり、垣根がかなり低くなっています。そろそろ基本的な考え方くらいまとめないとダメなのではないでしょうか。

【Timely Report】Vol.569(2020.1.15号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「国籍問題:大坂なおみと二重国籍問題」も参考になります。

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1.       9月22日、「『クールジャパン』に関わる分野において就労しようとする留学生等に係る在留資格の明確化等について」が公表されました。「現場研修(OJT)」について、従来は、「採用当初のOJTについては,一般的には,業務習熟のために必要な研修として認められることとなります。他方で,OJTの期間が,採用当初に留まるようなものではなく,当該外国人の在留期間の大半を占めるような場合には,在留資格に該当する活動を行っていないこととなるため,認められません」という概念的な指導でしたが、現場研修(単純作業)が「技術・人文知識・国際業務」の範囲内であることを複数の事例で認めたという点で「画期的」と言って良いのかもしれません。

2.       今回のガイドラインは、「3ヶ月の現場研修」がほぼOKであることを公式に認め、「5~6ヶ月」までは認められ得ることを示しました。ただし、その一方で、「販売」「接客」が「技術・人文知識・国際業務」に相当しないことを明示したことから、語学系・教養系専門学校の外国人卒業生は、「専門士」であったとしても、在留資格の許可が難しくなる可能性があります。
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【Timely Report】Vol.31(2017.9.23)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。

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