移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

2020年09月

l  日本を代表する大企業が、終身雇用や年功序列を特徴とする「日本型雇用」の脱却を模索しています。デジタル化とグローバル化により年功的な雇用モデルの負の側面が顕在化する中で、40代後半から50代のミドル層における賃金と会社への貢献度の乖離が広がり、安倍政権が70歳までの社員雇用を奨励していることもあって、コストパフォーマンスが悪いミドル層の「重荷感」が倍増。大企業ではリストラが加速しています。

l  若手社員は、「働かないおじさん」たちを冷ややかな目で見る一方で、出世に対する意欲を失いました。「管理職になりたくない」と回答する社員が83%を占め、一番多い理由は、「責任の重い仕事をしたくない」(51.2%)ということですから、同期の間での競争という日本独特の仕組みでモチベーションを高めてきたマネジメントが機能していないことを意味しています。

l  日本企業には、日本型雇用を組み替えるという大仕事が控えている中で、消費税増税によるダメージを受けただけでなく、今回のコロナショックが襲い掛かりました。未曽有の修羅場になっていることだけは間違いありません。

【Timely Report】Vol.653(2020.5.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:コロナショックの影響は半端ない!」も参考になります。
異論・反論大歓迎ですので、是非、下記のコメント欄に、コメントをお寄せください。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ http://nfeakeizai.blog.jp/
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ 
http://nfeaimin.blog.jp/

  コロナショックで「人手不足感」が大幅に低下したという報道が相次いでいます。日本商工会議所の調査では、2~3月に「人手不足」との回答が60.5%だったのに対し、7~8月の調査では36.4%で、24.1%ポイントの低下となりました。帝国データバンクの調査(7月)でも、正社員が不足している企業は30.4%と、前年同月と比べて18.1%ポイント減っています。

l  もっとも、日本商工会議所の調査を見ると、介・看護では66.0%が「人手不足」と答えており、建設業も56.9%と依然不足感が強く残っています。また、最大級のダメージを受けているはずの宿泊・飲食業ですら、3社に1社(32.4%:2~3月70.3%)が未だに人手不足と答えています。じつは帝国データバンクの調査では、「飲食店」の人手不足は、今年1月の76.9%から、緊急事態宣言が発出された4月に16.4%まで落ち込んだものの、その後は客足が戻ったこともあり、7月には38.6%にまで回復しました。

l  つまり、どん底の景気でも問題は解消されていません。いずれ景気が回復する際に、再び人手不足が障害として立ちはだかる公算は大きいと思われます。

【Timely Report】Vol.639(2020.4.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入国・在留審査要領:コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。
異論・反論大歓迎ですので、是非、下記のコメント欄に、コメントをお寄せください。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ http://nfeakeizai.blog.jp/
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ 
http://nfeaimin.blog.jp/

l  世論調査によれば、半数を超える人が国内での難民等の受け入れは「少ない」と答えた一方で、今後について「積極的に受け入れるべき」と答えた人は2割余りにとどまりました。あるべき論はともかくとして、「移民基本法」の議論すらできない現状においては、人道上の要請が強かったとしても、今以上に難民の受け入れを拡大するのは、時期尚早と言わざるを得ないでしょう。

l  こうした世論を醸成させているのは、じつは、難民の受入れを主張する人権派の人々。例えば、彼らは「長期収容されている外国人はかわいそうだ」と入管を責め立てて、凶悪な犯罪者も単なるオーバースティやオーバーワークも一緒くたにして「仮放免すべきだ!」と声高に訴えているので、攘夷派の人々が「犯罪者を野に放てと言うのか!」と主張し、一般の日本人は「犯罪者を収容所から出すのは怖いよね」と攘夷派に同調しています。

l  この構図を変えない限り、外国人の受け入れを理解する日本人は増えません。長期収容の廃止を求める人権派の無理筋の主張は、攘夷派にとって「人権派は犯罪者を解放しようとしている」という説得的な証拠になっているのです。

【Timely Report】Vol.638(2020.4.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管行政:ローマ教皇の言葉は入管に届くか?」も参考になります。
異論・反論大歓迎ですので、是非、下記のコメント欄に、コメントをお寄せください。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ http://nfeakeizai.blog.jp/
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ 
http://nfeaimin.blog.jp/

  11月29日、ペルーから不正入国した両親の下で、日本で生まれ育った子どもたちを強制退去とした処分に関する判決が下りました。子供たちはすでに高校生(3年と1年)。父親は1990年代に他人名義のパスポートでペルーから来日し、2人は日本で生まれました。しかし、父親が2011年に入管法違反で逮捕され、一家4人は2012年に強制退去を命じられます。2013年に在留特別許可を求めて提訴しましたが敗訴が確定。2016年にまず父親が強制送還されています。子どもたちは、仮放免の状態で、日本の学校に通学。2017年に改めて在留特別許可を求めて提訴しましたが、判決は、子どもたちが日本で育ったのは最初の強制退去処分に従わずに不法残留が継続した結果に過ぎず、入管における裁量権の逸脱はないと結論づけました。

l  トランプ政権の下で、その存続が議論の対象にはなっていますが、米国にはDACAという制度があり、16歳未満で両親に連れて来られた子どもたちに在留資格を認めています。入管の裁量を透明化するためにも、まずは、こういうケースから具体的な基準を策定する議論を始めるべきです。

【Timely Report】Vol.603(2020.3.3号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:日本版 DACA を導入せよ!」も参考になります。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

l  「偽装留学生がかわいそうだ」と指弾するジャーナリストたちから煽られて、入管は「偽装留学生」退治に着手。留学ビザの発給を減少させ、オーバーワークした留学生のビザを取り消し、就労ビザへの変更も厳しくしました。その結果、数多くの留学生が帰国の途についています。ジャパニーズドリームを夢見ていたアジアの若者は来日できず、学費を稼ぐためのアルバイトも困難化。日本にいたいのに日々母国に帰されています。

l  若い労働者の不足に直面した日本は、外国人を受け入れることを決めました。誰がどう考えても、「日本語が話せて、日本の文化に馴染んでおり、日本にいる留学生」の方が、「日本語が不自由で、日本の文化を知らず、海外にいる特定技能の候補者」よりも良いに決まっています。それなのに、留学生を母国に追い返し、来るはずの特定技能外国人すら計画通りに呼び込めない。

l  人権派を気取るジャーナリストたちは、解決策もなく、関係者を罵倒しただけでした。そして、救うは対象の留学生たちを不幸にしてしまいました。入管もジャーナリストも「木を見て森を見ない」から大きく間違えるのです。

【Timely Report】Vol.602(2020.3.2号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:「偽装留学生」を煽った結果は?」も参考になります。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

↑このページのトップヘ