l  11月1日、農林水産省は国内の調理専門学校を卒業した外国人留学生が働きながら技術を学ぶ「就労研修」を拡充しました。調理師養成学校の留学生について、卒業後の5年を上限に日本料理店で働きながら技術を学ぶ制度は、日本料理を学んだ外国人が日本料理店で働く場合に限られていたのですが、卒業後の受入施設として日本料理店以外の飲食店、製菓・製パンの小売店、ホテル・旅館を加えました。パティシエとして菓子店で働いたり、レストランやホテルで料理人になったりする留学生も対象になるといいます。

l  この研修制度の正式名称は、「日本の食文化海外普及人材育成事業」というのですが、ざっくりと言えば、「技能実習」における「監理団体」や「特定技能」における「登録支援機関」の代わりに、調理の専門学校(取組実施機関)が求人企業と求職者(留学生)をケアする構造になっています。

l  法務省が「特定活動(クールジャパン)」を先送りしたことに対し、業界や学校が不満を言っていることに対するガス抜きなのかもしれませんが、在留資格の体系としては重複部分が増えて、どんどん複雑化していくばかりです。

【Timely Report】Vol.591(2020.2.14号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:外国人の若者がいなかったら?」も参考になります。

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