移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

カテゴリ: アメリカ

l  今秋ハーバード大学に入学を予定していたパレスチナ人の学生が、入国審査で入国を拒否されました。宗教について質問され、5時間にわたってラップトップや携帯電話等を調査された後、個室に呼ばれ、友人が投稿したSNSの記事について質問を受けました。米国の入管は、本人の「友人」による反米的な投稿を問題視。本人は、「他人の投稿について、責任を負わされるべきでない」と主張しましたが、米国への入国は却下されました。米国の入管では、今春よりSNSの情報などを求めるようになっています。

l  本件について、当局は、「入国審査で見つかった情報に基づき、入国は許可できないと判断した」と述べ、「ビザ申請者は、健康や犯罪、安全上の理由、公的扶助、労働許可、不法入国、違反、書類要件などを含む全ての不承認の理由を克服し、米国に入国可能なことを証明する必要がある」と述べました。

l  わが国の入管法も「審査を受ける外国人は、上陸のための条件に適合していることを自ら立証しなければならない」(第7条第2項)と定めています。いずれ米国のようにSNS情報もチェックするようになるのかもしれません。

【Timely Report】Vol.535(2019.11.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:主たる活動は自ら立証せよ!」も参考になります。


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l  20184月から、米国政府が不法入国者の取り締まりを強化したため、メキシコとの国境から不法入国して拘束された親子が引き離される事案が相次ぎ、「罪のない子供が親から引き離されるのは児童虐待ではないのか」という声が沸き起こり大騒動になりました。今では、トランプ大統領ですら、不法移民の親子を引き離す政策を再開することはないと明言しています。

l  この間日本では、子どものいる非正規滞在外国人を入管が拘束し、施設に収容する際、子どもを親から分離して児童相談所に保護を依頼する事案が急増(20132人→20142人→20151人→20164人→201728人)。

l  入管施設では子どもを受け入れていないので、親子別離による子どもの精神的負担を考慮し、子を持つ外国人については、拘束せずに退去強制手続を進めるのが大原則でしたが、成田空港で入国を拒否されたあるクルド人一家の場合、夫婦が別々に収容され、未就学の子ども2人が児童相談所に送られたなど近年「トランプ化」が進んでいる可能性も。入管は、2018年の数字は公表予定がないと言いますが、そういう姿勢でよいのでしょうか。

【Timely Report】Vol.459(2019.7.31号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「大坂なおみと二重国籍問題」も参考になります。

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l  難民や移民に寛容なことで知られるカナダが、自国以外の国で既に難民申請をした場合、カナダで再申請することを禁止する方針を固めました。米国で受け入れを拒否された難民申請者が国境を越えてカナダ国内に大量に流入していることが背景にあります。保留中の難民申請の数は20万件を超え、審理待ちに平均20カ月かかるのが現状。国境近くの自治体は、申請手続を待つ難民のために古いスタジアムや公民館を住宅施設として再利用していますが、この費用負担を巡って、政府との間に軋轢が発生。カナダのトルドー政権は、一貫して難民を歓迎する姿勢を示してきましたが、秋の総選挙を控えて、難民問題に対して強硬な姿勢に転じ始めたようです。

l  この改正により、カナダ国境の出入国審査官は、他国で既に難民申請を行った人々について、カナダでの再申請を却下できるようになります。米政府の情報収集活動を暴露したCIAの元職員を匿った難民や、家族からの虐待を訴えたサウジアラビア女性、兵役を拒否したシリア男性などを受け入れてきたカナダが反難民に転じるとは思いませんが、今後の動きは要チェックです。
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【Timely Report】Vol.433(2019.6.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  米国で「出産ツーリズム」が問題になっています。国籍取得に関して、米国では、親の国籍で決まる「血統主義」ではなく、出生地で決定する「出生地主義」を採用しているため、米国で出産することにより子どもに米国籍を与えたいと考える妊婦が後を絶たず、それを商売にしているブローカーもいるため、ひとつの産業になっています。一説によれば、毎年38万人が15,00050,000ドルの費用(VIP100,000ドル)を支払って、「出産ツーリズム」で訪米するとも言われています。生まれた子どもは母国で育てられた後、米国に戻り、21歳になったら両親を呼び寄せることができるのが魅力です。

l  妊婦は、入管通過時に「ゆったりとした服」を着用して妊娠状態を隠すよう指示され、模擬面接を行って、滞在目的を偽るように指導されます。このため、1月末には、中国人を顧客とする「出産ツーリズム」企業を運営したとして、中国人3人が逮捕されました。500人以上の中国人顧客を抱え、中国から2年間で340万ドルの送金を受け取っていました。ブローカー対策に頭を悩ませているのは、日本だけではありません。

【Timely Report】Vol.400(2019.5.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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l  123日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王、米メキシコ国境に壁を建設するドナルド・トランプ米大統領の計画を「狂気の沙汰」と非難し、移民に対する「恐怖感によって私たちは苛立っている」と述べました。米メキシコ国境については昨秋以降、中米から米国を目指す移民集団(キャラバン)の北上により、不法移民や国境壁建設を巡る議論が激化しています。

l  興味深いのは、トランプ米大統領一族が経営する「トランプ・オーガニゼーション」のゴルフ場で、不法移民を雇っている疑いが浮上していること。ニュージャージー州にあるトランプ大統領のゴルフ場で不法就労していたビクトリア・モラレスさんは、「数百万人の不法移民を代表して出席する」とし、2月5日の一般教書演説に出席すると報じられています。

l  米国内の不法移民(2016年)は1070万人で人口の3.3%とされており、このうち780万人が働き、国内労働力の4.8%を担っていると推計されています。「法令が求める机上の空論」と「人間や企業が営む現実」が異なっているのは日本だけではありません。トランプ米大統領はどう捌くのでしょうか。
痴呆, 警告, トランプ, ドナルド ・ トランプ, アルツハイマー, 老人性
【Timely Report】Vol.324(2019.1.10)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「トランプ大統領は二枚舌か?」も参考になります。

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