移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

カテゴリ:日本社会 > 国力・魅力

l  未だに現実を直視することなく、「外国人など受け入れなくとも何とかなる」という勇ましい精神論を唱える方々を時折見掛けます。しかし、日本人の暮らしや食べ物そして多くの産業は、外国人に依存して成り立っている ―― これは、将来のお話ではなく、現在の事実です。食卓に上る葉物野菜、牡蠣、鰹節のカツオという和食を支えているのは実習生たち。そして、ホテルやコンビニ、飲食店という日本が世界に誇る「おもてなし」を担っているのは留学生たち。私たち日本人の暮らしは、もはや外国人なしには成り立ちません。

l  地方から若者を吸い上げる現象は、「東京一極集中」と呼ばれますが、じつは、東京でも、20~30代の若者はこの5年間で5%(20万4000人)も減少しています。その減少を和らげているのが、若年層の外国人の受入。東京都における20代から30代の若者の13人に1人は外国人。東京ですら、外国人を受け入れなければ、若者は減少する一方なのです。若者を必要とする職場では、8~9割が外国人という風景も珍しくありません。彼らがいなければ、日本人の生活を支える様々な分野で大きな障害が起こります。

【Timely Report】Vol.583(2020.2.4号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:外国人が日本を支えている?」も参考になります。

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l  日本に居住する外国人は年金制度に加入しなければならないのですが、年金を受け取るためには10年以上保険料を納める必要があります。納付期間が10年未満で出国する外国人に対しては、保険料の一部を支給する「脱退一時金」の制度が設けられているものの、支給上限は3年分まで。それ以上は保険料を納めても「払い損」になります。そこで、厚労省は、外国人が年金の「払い損」にならないよう制度を見直すと言い出しています。上限を5年に引き上げて、一時金を最大+67%引き上げるというのです。

l  この案は、「上策」ではありません。ほとんどの外国人にとって、年金は「謎」であり、手取り金額しか興味がないので、響かないからです。「脱退一時金」自体知られていませんし、手続が面倒なのでほとんど活用されていません。

l  それよりも、年金をしっかり支払ってきた外国人が、転職せずに同じ企業で在留期間更新を申請した場合、即日許可するという政策のほうが、外国人に響きますし、雇用主にもメリットがあるだけでなく、年金財政にもプラス。「司令塔」たる入管庁は、こういう響く政策を立案して実現すべきなのです。

【Timely Report】Vol.581(2020.1.31号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:外国人の社会保険をどうすべきか?」も参考になります。

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l  現実問題として、日本は、外国人に国内で働いてもらわないと立ち行かないのですが、外国人にとっては、それほど魅力的な国ではありません。「各国の駐在員が働きたい国ランキング」では、調査対象33カ国の中で日本は32位とブービー。アジア諸国と比較しても、香港(15位)、マレーシア(16位)、インド(18位)、タイ(22位)、フィリピン(24位)、中国(26位)、インドネシア(31位)に劣っています。「高学歴労働者にとって魅力的な国」というOECDの調査でみても、35か国中25位で韓国やチェコよりも下位。

l  「お金持ち中間層に適したサービスがない」「教育の場が少なすぎる」「整備されていない行政サービス」とか「ワークライフバランスが悪い」等が理由として語られますが、実態としては、「スタート時の給料水準が低く、その後の昇給・昇格が不透明」ということに尽きるような気がします。

l  生え抜き社員を過度に尊重する中で、日本人の間ですら、転職組を外様として扱い、高給や昇進を認めないようでは、外国人をフェアに受け入れることなどできるはずがありません。優秀な人材であれば、なおさらのことです。

【Timel
y Report】Vol.567(2020.1.10号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:一流の外国人は日本に来ない?」も参考になります。


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l  10月1日から最低賃金が引き上げられました。少なからぬ人々が、最低賃金引き上げで中小企業が淘汰されるとしても、それによる失業者は、大手企業への再就職で解決されるはず、と楽観的に見ているようです。

l  しかし、①最高益のキリンビールは、なぜ中高齢社員のリストラを加速させているのか、②中小企業から弾き出された中高齢社員は、大手企業で再就職できるのか、③再就職できても、再就職先の最下層からの再出発なので、月給は下がるのではないか、④そもそも、企業規模が大きくなることで生産性は上がるのか、⑤企業規模が大きくなり、組織が官僚的になると非効率になるのではないか、⑥大企業の生産性が高く見えるのは、強者の立場を利用して、既得権益を構築し超過利潤を得ているだけではないのか、⑦再編され統合された銀行界や家電業界は、国際競争力を失ったように見えるが、それはなぜか、などの根源的な経済事象に対する問いに答えている論者は皆無です。

l  結果的に日本を待ち受けているのは、老朽化した一握りの大企業と、疲弊し半減した中小企業で構成される「大きめで亜流の韓国経済」かもしれません。

【Timely Report】Vol.558(2019.12.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:最低賃金引き上げの裏事情」も参考になります。


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l  「外国人が働きたい国ランキング」において、日本は、タイやマレーシア、ベトナム、インドネシア、フィリピンの後塵を拝し、調査対象33カ国中32位という散々たる結果になりました。日本が敬遠される主な理由は、賃金が安い、ワークライフバランスが悪い、子どもの教育環境が悪い、外国人に対して閉鎖的、生活の快適度が低いなど、身も蓋もありません。

l  そんな中、財務省・経産省・総務省が、外為法に基づく「対内直接投資等に関する業種告示等」の改正告示を8月から適用し、事前届出をする対象業種を拡大し、ソフトウエア開発や情報処理サービスなどの事業を対象に入れた結果、事前届の受理日から原則30日間は投資実行が禁止されるため、「海外から国内へのリスクマネーの呼び込みに冷や水を浴びせることになり、有望なベンチャー企業が倒産してしまう」という悲鳴が上がっています。

l  移民による起業を支援し、果実をフルに享受する国がある一方で、日本は頑なに島国であろうとしながら、嫌々門戸を開いている感があります。外国の資金ですら受け入れないなら、外国の人材を受け入れるのは不可能でしょう。

【Timely Report】Vol.536(2019.11.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入国・在留審査要領:日本は起業大国になれるか?」も参考になります。


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