移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:フランス

l  昨年12月、イタリアで、人道的理由による難民の滞在許可を廃止する法律が制定されました。戦争や政治的迫害以外の理由による難民に対して居住許可や身分証明書の発行ができなくなり、多くの難民が不法滞在状態に陥ることになります。この法律に対して、「憲法に謳われている人権を侵害する」と主張して、パレルモ市長が反旗を翻します。ナポリ市長やパルマ市長も同調して、滞在許可を発行し続けます。政府高官は、「不法移民を助けるものはイタリアを憎んでいる」と述べ、法的手段に訴える方針を表明。市長たちは受けて立つ構えです。イタリアでは、昨年秋、リアーチェ村長が、類似の事件で強権的に排斥されており、今後の展開が注目されます。

l  不法移民を助けることは犯罪か否かという問いは、万国共通の難問です。米国では、国境付近の自然保護区に無断で入り、不法入国者のために水と食料を置いて立ち去ったボランティアが有罪になりました。一方、フランスでは、移民を不法入国させる手助けを行い、廃駅にかくまった人の有罪判決が破棄されました。日本では明確に争われたことはないようですが、果たして?

【Timely Report】Vol.396(2019.4.24)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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l  平昌冬季五輪が閉幕しました。今回の米国チームには、アジア系アメリカ人が大勢参加。日本人の両親を持つフィギュアスケートの長洲未来選手は、米国で生まれた正真正銘の米国人です。米国人女性初のトリプルアクセルを決めて注目を集めたのですが、偉業を讃えようとした大手新聞紙の記者が「Immigrants: They get the job done(移民は仕事を成し遂げる)」とツイートしたところ、「人種差別だ」という炎上を引き起こしました。

l  スポーツ界においても「移民」は微妙な問題です。1998年のW杯でフランスが初優勝した時、シラク大統領は「出自とは関係なく、我々はすべて共和国の子どもである」と礼賛しましたが、後任のサルコジ大統領は、移民の子らを「社会のクズ」と侮蔑した経歴がありました。2010年のW杯では、「クズ」扱いされた移民の子どもたちが練習をボイコット。移民出身のフランス代表選手の心情を理解しなかったドメネク監督は失態を演じました。

l  ある意味で、「スポーツは社会の縮図」でもあります。国技の相撲で外国人横綱を受け入れた日本社会は、移民を受け入れることができるでしょうか。
フィギュア スケート, ランナー, フィギュアスケート選手, シルエット
【Timely Report】Vol.110(2018.2.28)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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