移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:人手不足

l  空前絶後の「人手不足」の状況下、安倍政権は、高齢者と女性の社会進出を促すことで、「働き盛り世代」の人口減少のマイナスを相殺しようとしています。事実として、高齢者に関しては、定年や再雇用で収入が減る「60歳の崖」を緩やかにする動きが広がってきました。安倍首相が施政方針演説で「女性が輝く日本」を創ると明言したのは2013年2月ですが、女性就業者が2859万人に上るなど、働く女性は5年間で200万人増えました。子育て期に就業率が下がる「M字カーブ」現象も解消されつつあります。

l  ただし、企業の女性管理職比率は12.1%、役員比率は3.7%であり、女性の活躍は限定的。じつは、日本の大卒女性就業率は74%でOECD加盟35カ国中29位。英エコノミスト誌が発表した「女性の昇格に関するランキング」でも日本は主要29カ国中28位であり、韓国と最下位を争っています。日本は、「定年」という他国にない「年齢差別」を制度化しているだけでなく、女性管理職が極めて少ないなど「性差別」も明らか。そういう国に外国人社員に対して「国籍差別」するなと説くほうが「非常識」なのかもしれません。
依存, 認知症, 女性, 古い, 年齢, アルツハイマー病, 退職後の家
【Timely Report】Vol.131(2018.3.30)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
老人大国に未来はある?」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 
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8/28(水)15:00より、毎月1回開催しているビザフォーラムを行います。今回のテーマは、「本格的な人手不足時代到来!どうする?!~技人国・特定技能・アルバイト(基礎編)~」と題して、外国人材の採用と入管法対策の基本について、お話しいたします。

昨秋大騒ぎして導入した「特定技能」でしたが、許可された外国人は50人に満たず、初年度の見込み数32,800人~47,550人に大きく足りません。「日系4世ビザ」も「N1ビザ」も、枠の1%程度で終わる公算大です。

一方、入管による「偽装留学生狩り」は本格化。昨年中の在留資格取消は過去最大になりました。留学生アルバイトに頼っていた店舗や工場は、これから厳しくなります。また、「技人国」でビザをとって、製造業や飲食業やドラッグストアに派遣する違法行為も摘発されていく可能性大。今後の「人手枯れ」は必至です。

日々の業務を考える上で大変参考になると思われますので、参加を
ご検討いただけますと幸いです。お問い合わせは、☎ 03-6206‐8058まで。


会場は、
JR神田駅から徒歩5分の「ONE HUNDRED HALL」(東京都千代田区神田須田町1-28タイムビル3F)です。参加費は、通常、10000円ですが、全国外国人雇用協会の会員(入会費1000円・年会費【法人】2000円)になると、無料でご聴講いただけます。当日、受付でもご入会いただけますので、ご利用ください。


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l  もはや、昔話の域に達しようとしていますが、「コロナショックが日本全土に襲来する前の時代」において、人手不足が大問題だったとき、「移民を受け入れる必要はない。なぜなら、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション=ロボットによる業務自動化)で対応できるからだ」という勇ましい論陣を張っていた専門家と名乗る怪しい輩が大勢いました。

l  しかし、現実を見ると、コロナショックが襲来する以前の2019年頃からRPA導入の失敗例が取り沙汰されるようになり、「熱狂」は「幻滅」へと変貌。市場は急拡大から縮小へと転じます。問題は、①対応範囲の狭さと②現場の導入負担と③コスト・パフォーマンス。要するに、完全に標準化できる単純作業には向いていても、判断が係わる業務だと途端に難易度が高まるのです。

l  あるホテルではロボットを従業員として「採用」したのですが、「おもてなしの心がない」というクレームが顧客から出たため「解雇」した、という事例からも窺い知れるように、挑戦の壁は高くそびえたちます。移民は移民で悩ましい課題が多いのですが、ロボットはロボットで難題山積なのです。

【Timely Report】Vol.682(2020.6.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
異論・反論大歓迎ですので、是非、下記のコメント欄に、コメントをお寄せください。

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l  日銀が10月1日に発表した短観で、大企業の製造業の景気判断を示す指数が3期連続で悪化しました。これは、日銀が大規模な金融緩和に乗り出した直後の2013年6月以来の低い水準です。見通しも明るくありません。大企業の非製造業も悪化に転じました。先行きに対する警戒感が充満しています。

l  政府は「景気は緩やかに回復している」と言い張っていますが、白旗を掲げるのは時間の問題。人口減を背景とした消費不振と人手不足に悩まされ続ける中で、日本型雇用の改革をも迫られている企業に対して、最低賃金の引き上げや働き方改革等による無駄なダメージを与えた上に、消費税増税という悪手を放っただけでなく、来たる4月から残業規制を本格的に導入するというのですから、悶絶死する先が続出してもおかしくありません。

l  それにしても驚かされるのは、増税にもかかわらず、価格据え置きを打ち出す企業の数が多いこと。消費の最前線にいるだけに、需要の弱さを実感しているのでしょう。しかし、2~3%の利益率しかない企業が値上げしない場合、増税で2%が吹っ飛ぶので、一気に死活問題になります。修羅場の到来です。

【Timely Report】Vol.563(2020.1.6号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:アベノミクスは増税で絶命する!」も参考になります。


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l  日本の雇用制度は、新卒一括採用・年功序列・終身雇用がセットになっており、1つでも欠けるとうまく回らなくなります。雇用制度の見直しに手を付けると、最終的には日本型雇用慣行そのもののが、解体につながっていくでしょう。日本型雇用制度はポストを増やせる成長期でなければ維持が難しいにもかかわらず、バブル崩壊後も従前の人事戦略を続けてきた日本企業は、中高年社員で過剰な雇用を抱えながらも、若年層で人手不足に陥っています。

l  これまでリストラを実施するのは業績が悪化した企業というのが定番でしたが、業績絶好調であるにもかかわらず、中高齢社員に関する大規模な早期退職を実施する先が出てきました。同時に、若手社員に高額の報酬を提示しつつ、年功序列を瓦解させる動きも浮上。今後は、即戦力の外国人を採用するためにも、実力主義で報酬を支払うことが求められます。

l  マクロ的な有効求人倍率だけに気を取られ、単純に「人手不足=好景気」という軽薄な認識をしていると、大きく見誤るでしょう。いま起きているのは、中高齢社員を切り、若手と外国人の採用を競い合う「雇用革命」なのです。

【Timely Report】Vol.587(2020.2.10号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:「日本型雇用」は崩壊する?」も参考になります。

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