移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:人権派

l  世論調査によれば、半数を超える人が国内での難民等の受け入れは「少ない」と答えた一方で、今後について「積極的に受け入れるべき」と答えた人は2割余りにとどまりました。あるべき論はともかくとして、「移民基本法」の議論すらできない現状においては、人道上の要請が強かったとしても、今以上に難民の受け入れを拡大するのは、時期尚早と言わざるを得ないでしょう。

l  こうした世論を醸成させているのは、じつは、難民の受入れを主張する人権派の人々。例えば、彼らは「長期収容されている外国人はかわいそうだ」と入管を責め立てて、凶悪な犯罪者も単なるオーバースティやオーバーワークも一緒くたにして「仮放免すべきだ!」と声高に訴えているので、攘夷派の人々が「犯罪者を野に放てと言うのか!」と主張し、一般の日本人は「犯罪者を収容所から出すのは怖いよね」と攘夷派に同調しています。

l  この構図を変えない限り、外国人の受け入れを理解する日本人は増えません。長期収容の廃止を求める人権派の無理筋の主張は、攘夷派にとって「人権派は犯罪者を解放しようとしている」という説得的な証拠になっているのです。

【Timely Report】Vol.638(2020.4.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管行政:ローマ教皇の言葉は入管に届くか?」も参考になります。
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l  11月25日、来日したローマ教皇が、難民の受け入れを呼び掛けましたが、逆効果だったかもしれません。日本の難民行政には改善すべき点が多々ありますが、その一方、「偽装難民」が多いことも事実です。明らかに「難民」ではないにもかかわらず、人権派が「偽装難民」を「難民として扱え!」という無理筋の運動を展開しているために、攘夷派が「法令違反じゃないか!」と反発し、難民行政に全くメスが入らないという膠着状態に陥っています。

l  この膠着状態を打破するには、まず、合法に在留している外国人について、攘夷派も含め、賛成しないまでも、納得せざるを得ない「在留外国人基本法」を定め、「内国民待遇」の原則を確立するのが先。その基盤の上で「長期収容の問題➡偽装難民の問題➡本当の難民の問題」という風に順を追って解決していかないと、対立する人々の感情的な亀裂を深めるだけです。

l  いきなり「難民問題」に着手すると、攘夷派から「偽装難民はどうした!」「犯罪者も仮放免するのか!」などと怒号が飛び交って、一歩も前進できなくなります。だから、法王の御言葉は入管には届かないのです。

【Timely Report】Vol.598(2020.2.28号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:収容問題は罰則金で解決する?」も参考になります。

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l  独メルケル政権が、難民問題で揺れています。メルケル首相率いるキリスト教民主同盟は、半世紀以上統一会派を組んでいるキリスト教社会同盟(CSU)に加えて、ドイツ社会民主党と大連立を組んでいるのですが、CSUが離脱しかねない政局になっています。CSUは、難民の玄関口となった南部バイエルン州の保守政党で、61年間、同州の首相を輩出してきたのですが、難民排斥を唱える極右政党「ドイツのための選択肢」が台頭。10月に控える州議会選挙で大敗する危険性を感じたCSUは、内相を務めるゼーホーファー党首が、一部難民を国境で送り返すという方針を打ち出し、メルケル首相と激しく対立。EU首脳会談での成果を基に合意が成立したので、ゼーホーファー党首は内相辞任を撤回しましたが、火種は残ったままです。

l  安倍政権による外国人労働者の受入増大を背景に、人権派の方々は、従来以上に「難民受入」を主張すると思われますが、「反難民」に染まる世界情勢の下で人類愛を唱えても議論は迷宮入りしそうです。まずは、受け入れた外国人の人権を同等に尊重するという一点に絞って是正を実現すべきです。
フラグ, ドイツ, 国籍, 風が強い, フラッター, 黒 赤 金, ドイツ語
【Timely Report】Vol.198(2018.7.6)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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