移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:偽装

l  6月16日、難民申請中で就労が認められていないトルコ人3人を工事現場で働かせたとして、解体業を営む経営者のトルコ人男性が入管法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されました。同時にトルコ人3人も同法違反(資格外活動)の疑いで逮捕されています。彼ら3人は、短期ビザで来日した後、難民申請。就労が認められない「特定活動」の在留資格であったにもかかわらず、埼玉県内などの解体工事現場で違法に働いていたようです。

l  発端は、畳の大量不法投棄。廃棄物処理法違反容疑で、経営者が逮捕され、解体会社が家宅捜索された結果、押収した資料から不法就労の疑いが浮上。同社は、各方面から解体工事の依頼を受けて、外国人30人を日雇いで働かせていましたが、13人が同様の「特定活動」だったほか、一時的に「仮放免」されていた6人が確認されました。いずれも就労できない在留資格です。

l  留学生のオーバーワークよりこの事件は悪質ですが、「偽装留学生」を叩く人たちはこの事件には知らぬ顔。「偽装難民」の背後にはマスコミにも頻繁に登場する弁護士がいるようですが、仲間は叩けないということでしょうか。

Vol.690(2020.7.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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l  10月末、偽装結婚で不正に在留資格を得たとして、3人のベトナム人が逮捕されました。「留学」の在留資格が切れそうになったベトナム人女性が、会社経営をしているベトナム人男性に相談。「定住者」のベトナム人を紹介されて、正式に結婚した上で、なれそめ話などをでっちあげて、神戸入管に申請したようです。同月中旬には、中国人の偽装結婚ブローカーが逮捕されたほか、スナックを経営していた夫婦が、中国人女性と日本人客を偽装結婚させていたとして摘発されています。偽装結婚は枚挙に暇がありません。

l  来日した外国人が、長期の在留資格を入手するために日本人男性と結婚するという手口は、これまでも繰り返し使われてきましたが、何も日本の専売特許ではありません。タイやパキスタンではビザを目的とした偽装結婚が数多く報道されていますし、今般台湾では入管職員が偽装結婚を手助けした疑いで懲役刑を受けました。ほかにも、徴兵を逃れるための偽装結婚や再開発で自宅が取り壊される際の補償金を増やすための偽装結婚もあると報じられています。古今東西、偽装結婚のタネは尽きません。

【Timely Report】Vol.579(2020.1.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:警察は無理やり自白させる!」も参考になります。

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l  「偽装留学生」という言葉が流布しています。人気ドラマでも取り上げられ、「みんな困っています。みんなです。生徒の8割は留学生という名の出稼ぎ、偽装留学生です」という台詞が台本に載るようになりました。

l  「偽装留学生」という言葉に相応しい留学生がいることは否定しませんが、証拠を示すことなく、「留学生≒偽装留学生=出稼ぎ」と決めつけて報じる姿勢はいかがなものかと感じます。この類の記事に疑問を感じたのは、就活中の外国人に「残業」について尋ねたら、「たくさんしたい」という回答が15%前後に過ぎなかったという事実に出遭ってからでした。無論、母体集団の偏りという問題はあるかもしれませんが、傾向は半年以上変わりません。

l  母国への仕送りに関するアンケートを実施すると、母国に仕送りをしている者は4割弱にすぎず、10万円以上の送金は10~15%に過ぎないこともわかりました。逆に母国から仕送りを受けている外国人は4割程度もおり、中には、母国から仕送りをもらいながら母国に仕送りしている外国人も一定数います。偽装留学生は、せいぜい2~3割なのではないかという感じがします。

【Timely Report】Vol.712(2020.8.21)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事
偽造在留カードが1500枚!」も参考になります。

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l  2018年に難民認定を申請した外国人は、前年比▲47%の10,493人。減少は8年ぶりです。就労目的の申請を防ぐために、昨年1月から入管が適用した運用厳格化が奏功したのだと思われます。難民認定されたのは42人で前年の20人より増えたほか、人道的な理由で日本滞在が許可された外国人も40人いました(前年45人)。人権派の方々は、「庇護された比率は未だに1%未満だ」と批判しますが、明らかな「偽装難民」が数多く跋扈している現実を見ると、入管だけを責めるのは筋違いのような気もします。

l  難民申請が爆増した(2005年384人➡2010年1,202人➡2012年2,545人➡2014年5,000人➡2016年10,901人➡2017年19,629人)背景には、ブローカーの暗躍があります。明らかに難民でない外国人に、難民申請を勧める弁護士も大勢いました。1人10万円としても20億円の市場です。「技能実習」や「特定技能」に関して、ブローカーの排斥を声高に主張する人々が、「難民申請」について同じ主張を展開しないのは本当に不思議です。偽装難民のブローカーは良くて、技能実習生だとダメという理屈はないでしょうに。

【Timely Report】Vol.409(2019.5.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「取り調べの罠に気を付けましょう!」も参考になります。

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l  愛知県の青果卸会社が技能実習生の雇用において、偽装請負を行っていたという疑惑が報じられました。関連会社の農業生産法人に雇用されて、北海道の農家などで農作業に従事しているベトナム人技能実習生21人が解雇された問題から発覚。担当役員が、「(青果卸会社では)実習生に教えるような社員はいなかった」と本当に証言しているのであれば、「技能実習」という建前が崩れてしまうので、在留資格等不正取得罪に該当することになります。

l  かなりあからさまな入管法違反ですが、この手の違反は、大手企業でも横行しています。典型的なのは、今回発覚した偽装請負パターンと派遣パターン。大量の人数が捌けて巨額のビジネスになるので、この2種類が両横綱と言ってよいでしょう。そんなことは業界では常識で、入管も当然知っています。実際、有名なコンビニの弁当工場や総菜工場はそういう輩たちの巣窟です。

l  ところが、不思議なのは、そういう有名どころに限って、あまり摘発されていないという事実です。入管が大手企業と癒着しているとは思いませんが、圧力を掛けてくる政治家の方でもいるのでしょうか・・・。
田舎, 収穫, 農業, ファーム, 自然, フィールド, 夏, 風景, 農村
【Timely Report】Vol.343(2019.2.7)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
製造業派遣で資格外活動!!」も参考になります。

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