移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:入管審査

l  外国人の在留管理や司法行政などにAIを活用し、業務改善につなげようと、法務省が専門家から意見を聞く有識者会議を立ち上げたようです。法務省が立ち上げた「新時代の法務省AI推進会議」では、東京大学の特任講師や産業技術総合研究所のセンター長らが、外国人の在留管理などの担当者から業務内容を聞き取り、AIやICTを活用できないか検討するというのです。

l  しかし、入管の審査業務にAIやICTを活用するとすれば、①入管審査が「一定の基準」で行われていること、②「一定の基準」はルール変更などの明確な外的要因がない限り安定していること、③「一定の基準」に関する個々の審査官による理解度の差異が少ないこと、という大前提が必要です。【p5】

l  ところが、現実の入管審査では、審査官に与えられる裁量権が大きすぎて、フリーハンドに近く、個々の審査官による差異が甚だしいのが実情。本当なら、AIやICTを導入する議論を切っ掛けに、審査業務の標準化と審査結果の安定化が図られることを期待したいのですが、実際は陰に陽に現場の反対に遭って頓挫するのが関の山でしょう。取り敢えずは、お手並み拝見です。

Timely Report 】Vol.718(2020.9.4)詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「在留資格:外国人材に美容師は無理?」も参考になります。
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l  2018年は「AI(人工知能)」が本格化する年になるのかもしれません。リクルートは学習動画配信サービスAIを導入し、婚活サイト・ペアーズではAIで相性度を弾き出しています。三井住友海上火災保険は、営業事務の9割をAIで代替する計画を発表。小売・工場・酪農・広告・医療・不動産等活用範囲が広がり、採用面接でもAI化が進みました。注目すべきは、官公庁での利用です。農林水産省ではAIで食品流通を効率化し廃棄ロスを削減する計画に着手しますし、経済産業省では国会答弁への活用に挑戦しています。栃木県宇都宮市ではAIで移住相談に応じていますし、道路管理や保育施設の割り振り・戸籍業務などに活用する地方公共団体も出てきています。

l  入管審査はどうでしょう。業務量が膨張する中、審査結果の公平さが求められるだけに、本来であれば最もAI化に相応しい業務であるようにも思われます。しかし、AIだったら許可のところを不許可にできる、あるいは、AIだったら不許可のところを許可にできるのが権力の醍醐味。入管がおいそれとAI化に応じるとは思われません。果たして・・・。
解剖学, 生物学, 脳, 思想, 心, 思考, 頭蓋骨, 頭蓋, 心理学, 健康

【Timely Report】Vol.85(2018.1.23)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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