l  41日、法務省の外局として「出入国在留管理庁」が発足しました。外国人労働者の受け入れ拡大を推進する中で、司令塔的な役割が期待されています。山下法務大臣は開庁式で、「共生政策はわが国の将来像にも影響を与える重要なもの」と激励し、記者会見した佐々木長官は、「新しい時代に外国人との共生という、新しい社会をつくっていく」と意気込みを語りました。

l  ところが法令を見ますと、入管法第1条は、「本邦に入国し、又は本邦から出国するすべての人の出入国の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする」から、「本邦に入国し、又は本邦から出国する全ての人の出入国及び本邦に在留する全ての外国人の在留の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする」に改定されただけですし、法務省設置法第28条には、「出入国在留管理庁は、出入国及び外国人の在留の公正な管理を図ることを任務とする」としか書かれていません。つまり、「出入国管理在留庁」の役割は、「管理」であって、「共生」などではないのです。リップサービスに騙されてはいけません。

【Timely Report】Vol.401(2019.5.9)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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