移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:出生地主義

l  中米諸国から米国を目指す移民集団が数千人規模でメキシコに接近。1月20日、メキシコ国境警備隊は催涙弾による撃退を図り、国境を突破した500人については、翌日、400人以上の身柄を拘束し、出身国に送還しました。メキシコはトランプ米政権に対し、不法移民対策を約束するかわりにメキシコ製品への関税賦課を免れており、不法移民への強い姿勢を示した格好です。

l  また、トランプ政権は、公的支援に頼る移民によるビザやグリーンカードの取得を制限する新たな規制を発付。訴訟に発展して論議を呼んでいましたが、1月27日、米最高裁は、これを当面認める判断を示しました。

l  1月23日、さらにトランプ政権は、出産のために観光ビザを使って米国を訪れようとする人へのビザ発給を拒否する方針を発表。米国籍の獲得を目的とした「バースツーリズム(出産旅行)」を抑制します。米国は「出生地主義」制度を採用しており、米国で生まれた子に米国籍を付与していますが、この制度を活用すべく、わが子の米国籍取得を目的とした中国人やロシア人の妊婦が続々と入国。米国における移民排斥の動きはしばらく続きそうです。

【Timely Report】Vol.623(2020.4.1号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「海外事情:一斉摘発で親子が離れ離れ?」も参考になります。
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l  ドナルド・トランプ米大統領が、大統領令によって、米国で生まれた子どもに自動的に市民権を与える『出生地主義』を転換させるという考えを表明しました。市民権を得た移民が祖国の親族を呼び寄せる「移民の連鎖」を断ち切るとして、大統領選時から唱えてきた考えです。

l  日本は、トランプ氏が理想とする「国籍制度」である「血統主義」を採用しています。このため、日本国籍を取得するには、父か母かが日本人でなければならず、しかも外国で生まれた場合は一定の手続きを取らないと日本国籍を取得することができない仕組みになっています。「国籍」というものは生まれながらにして世界共通に決まっているものだと思いがちですが、じつは、各国が定めている「国籍法」の内容によって大きく変わり得るのです。

l  日本の「国籍法」は、二重国籍を認めていません。その一方、OECD諸国の圧倒的多数が二重国籍を認めています。また、海外に出て行った元自国民をつなぎ留める動きも顕著に見られます。入国管理法の議論が活発化していますが、同時に「日本人とは何者か」という根源的な議論が求められています。
日本, 大阪, 泊, アジア, ランドマーク, 旅行, アーキテクチャ, 文化
【Timely Report】Vol.290(2018.11.14)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「トランプ大統領は二枚舌か?」も参考になります。

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