移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:医療費

l  新型コロナウイルスの感染対策で「優等生」と見られていたシンガポールで、最近感染者数が急増しています。新たな感染者のうち9割以上が専用宿舎に住んでいた外国人労働者。宿舎に住む32.3万人の8%近くが感染しており、さらに増える見込み。大部屋に2段ベッドを並べて10人以上で寝るような宿舎もあり、過密な環境が急速な広がりを招いたようです。

l  医療費が自己負担の契約もあり、病気になって現場に出られないと解雇されたり、収入を減らされたりする心配もありました。宿舎で労働者を診察した医師は「トイレやシャワーなどの清掃がいい加減で、非常に不衛生な宿舎もあった。何より問題だったのは、体調が悪くても声を上げられなかったことだ」と証言。「仲介業者に借金がある場合もあり、彼らはお金のことを何より心配する。病気だと診断され、泣き出す人もいたほどだ」と振り返ります。

l  この報道で、思い起こされるのが、技能実習生。彼らを取り巻く環境は、シンガポールにおける外国人労働者とほぼ同じ。今のところ、技能実習生が集団感染したというニュースはありませんが、本当に大丈夫なのでしょうか。

【Timely Report】Vol.680(2020.6.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「技能実習:技能実習の失踪対策は緩い?」も参考になります。
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l  厚生労働省は、外国人労働者の受け入れが拡大することに伴い、健康保険から給付を受けられる扶養家族について、日本国内に居住していることを原則とする方針を明らかにしました。現行制度では、外国人労働者の扶養家族が日本に生活の拠点がなくても健康保険から給付を受けられましたが、自由民主党内で「医療費が膨張する」「保険にただ乗りされる」との懸念が表明されたため、国内居住を要件に加えた上で、市町村が、加入者の資格の取得や失効について企業や語学学校に確認できるようにする方針です。

l  この問題に関しては、市区町村が昨年1月から窓口で確認する態勢に移行しましたが、昨年5月末時点までに入管への通報件数は2件にすぎず、身分を偽る不正は確認できませんでした。また、昨年4月時点の外国人の国保加入者は、全加入者の3.4%(99万人)である一方で、彼らが国内で使った医療費は0.99%(961億円)にすぎません。海外での療養費においては34.7%を占めるものの、金額は1.7億円に過ぎず、年々減少しています。事実を踏まえない思い込みだけで、諸政策が決められていくことに危惧を覚えます。

【Timely Report】Vol.378(2019.3.29)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
観光頼みには限界あり!」も参考になります。

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