移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:国籍

l  新型コロナウイルスの感染拡大は、世界各地でゼノフォビア(外国人嫌悪)とレイシズムの広がりを招いています。米国や欧州では、かつての黄禍論を想起させるアジア人差別が横行しており、アジア系であるという理由だけで暴行を受けるというヘイトクライムも少なくありません。

l  日本も同じ。「感染者の3割が外国人」などといった誤った情報がTwitterで広まり、元々あった「国民健保タダ乗り論」を煽りました。在日外国人との交流施設である「川崎市ふれあい館」を爆破することを予告する年賀ハガキが送りつけられ、埼玉朝鮮初中級学校幼稚部に対するヘイトスピーチが昂ぶりを見せています。「中国人お断り」の張り紙を提示する商店が現れ、横浜市の老舗中華料理店には「出ていけ」と書かれた手紙が送りつけられました。クルーズ船のウイルス感染者を藤田医科大岡崎医療センターに受け入れた際、「外国人に税金を使うな」という抗議電話が愛知県庁に相次ぎました。

l  新型コロナウイルスは人種も国籍も選びません。しかし人々は、新型コロナウイルスを契機に、人種と国籍の間に分厚い「心の壁」を築いてしまいます。

【Timely Report】Vol.661(2020.5.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「在留資格:外国人材に美容師は無理?」も参考になります。
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l  9月20日、ラグビーW杯で、日本代表がロシアを撃破しました。ラグビー日本代表は、選ばれた31名中15名が外国出身選手。ハットトリックを決めて、一躍注目を集めた松島幸太朗選手は、ジンバブエ人の父を持ち、南アフリカで生まれた経歴の持ち主ですから、彼を「外国出身選手」と定義すれば、過半数が「純粋な日本人」ではないということになります。

l  ラグビーの場合、国家の対抗戦ではなく、所属協会の対抗戦であり、3年居住すれば代表になれるなど、国籍による制約が緩いので、このような状況が発生し得るわけですが、そろそろ日本でも、「日本人とは何か?」「日本人になるには何を求めるか?」「どういう条件を充たした場合は日本人として認めるのか?」という正々堂々とした議論が求められているような気がします。

l  同様に「受け入れてよい外国人とは何か?」「受け入れるには何を求めるか?」「どういう条件を充たした場合は移民として認めるのか?」という正々堂々とした議論をすることも必要になってきています。「移民」の定義を曖昧にすることでは問題は解決しません。未来を見据えて真剣に討議すべきです。

【Timely Report】Vol.549(2019.12.10号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:一流の外国人は日本に来ない?」も参考になります。


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l  「外国人を受け入れるか否か」という問いの裏側には、「日本人とは何か?」という難題が存在します。「外国人(=外国国籍)は受け入れない」という主張は、「日本人(=日本国籍)は受け入れる」ことを含意し、「日本人」と認定されたら、受け入れることになるからです。

l  この点で、テニスの大坂なおみ選手の「二重国籍」や白鵬の「帰化」は、重要な争点を提供します。国籍法は、「二重国籍」を認めず(ただし罰則なし)、①5年以上日本に住所を有する、②20歳以上、③素行が善良である、④生計を営む能力がある、⑤破壊行為に従事したことがない、という条件を満たした場合、「帰化」の対象になり得るとしていますから、実質的な審査基準はともかくとして、表面的には、それほどハードルは高くありません。

l  外国人受け入れに断固反対するのなら、「二重国籍不可」「帰化撤廃」という論理になるはず。その場合、大阪なおみ選手も白鵬も受け入れることはできません。「日本に貢献しているから可」とするのなら、他の貢献する外国人にも門戸を開くべきということになります。どちらを選ぶべきでしょうか。
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【Timely Report】Vol.434(2019.6.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
大坂なおみと二重国籍問題」も参考になります。

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l  126日、大坂なおみ選手がテニスの全豪オープンで優勝しました。「日本人初の全豪OP優勝」「日本人初の世界ランキング1位」「東京五輪金メダル有力候補だ」などマスコミは大騒ぎ。大坂選手が「謙虚」で「抹茶アイスが好き」であり、「朝ごはんに、コンビニのおにぎりを食べたこと」などから、「彼女は日本人だ」という共通認識が醸成されてきたのかもしれませんが、日米の二重国籍である彼女はハイチ人の誇りでもあります。日本の国籍法によれば、彼女は22歳になる今年秋までに、日米いずれかの国籍を選択しなければならないのですが、彼女が、米国籍を選択した場合に、「裏切者」などという心ない批判が彼女を襲いそうで心配です。

l  ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏や南部陽一郎氏、あるいは、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏は、米国籍や英国籍であるにもかかわらず、「日本人」として扱われています。すでに日本で生まれる子供の50人に1人は父母のいずれかが外国人という時代。外国人の受け入れが増えれば、早晩二重国籍をどうするかという問題も解決しなければなりません。

【Timely Report】Vol.338(2019.1.31)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「トランプ大統領は二枚舌か?」も参考になります。

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l  2019年6月末時点の在留外国人数が282.9万人を記録し、過去最多を更新しました。これまでに日本国籍に帰化した外国人は56.0万人(2018年末)で、不法残留者(7月1日時点)が7.9万人いますから、統計が正式に把握しているだけで350万人規模になります。日本国内において、父母のいずれかが外国人の子供は、毎年2万人(2017年1.8万人)前後産まれているので、統計で網羅していない外国人もいると考えれば、広い意味での「移民=外国人と関係の深い在留者」は400万人を軽々と超えています。

l  外国人が増えることについて、6割近くの人が「賛成」しているものの、家族を伴って日本で暮らす外国人が増えることについては、7割近くが慎重です。30人に1人が「移民」なのですから、学校で言えば、「クラスに移民が1人はいる」という計算になります。「日本はいわゆる移民政策をとらない」と強弁するだけで、「移民」に関する議論を拒否できる時代ではありません。

l  安倍政権が「移民基本法」の議論を拒否し続けるとすれば、それは、憲法改正の議論を拒否し続ける野党と同じ低レベルだということです。

【Timely Report】Vol.575(2020.1.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:日本人は白鵬の帰化を歓迎する?」も参考になります。

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