移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:専用アプリ

l  入管庁は、日本で暮らす外国人が持つ在留カードの偽造をスマートフォンで簡単に見破れる専用アプリを開発します。そのアプリがあれば、カードに内蔵されたICチップのデータを読み取って、カード表面に記載された氏名や在留資格と一致するかどうかを瞬時にチェックできるようになります。

l  カードを傾けると絵柄の色が変わるとか、文字の白黒が反転するとか、暗い場所で強い光を当てると文字が透けるなどの見分け方はあるのですが、実務上瞬時に判別するのはかなり微妙です。しかも、偽造技術が高度化して、法務省HPでのIDチェックをパスしたり、ホログラム加工が精巧に模されるなど、素人が見破ることはどんどん困難になっていたため、抜本的な対策が待たれていました。これまでのところ、どんなに精巧な偽造カードでも、ICチップにカードと同じデータが内蔵されたケースはなかったようです。

l  偽造カード所持や行使による検挙件数は、2018年は620件と前年の1.6倍となり、2019年も大幅増だとみられています。2020年中の導入を目指す入管庁の画期的な試みに対して、惜しみない拍手を送りたいと思います。

【Timely Report】Vol.635(2020.4.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管行政:「偽装留学生」を煽った結果は?」も参考になります。
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l  日本政府は、来夏の東京オリンピックを絶対に開催するという前提の下で、各種の政策を断行しています。入国管理や在留資格も例外ではありません。

l  政府は、新型コロナウイルス対策をとりながら大規模な外国人客を受け入れるため、ウイルスの陰性証明書を提出して、専用アプリを利用すれば入国後2週間の待機は不要とし、制限なく行動できるようにする方針です。外国客には接触確認アプリCOCOAとビザ等の情報を管理するアプリを組み合わせて使ってもらうよう求めます。もっとも、訪問した場所の履歴は本人の意思で各自の端末内に残す方式に留まるため、感染防止効果は限定的です。

l  ここで問題となるのが在留資格。入管は、観光ビザであっても、就労を認める運用を決定しましたが、来春までこの運用が続いた場合、オリンピックの最中にビザ期限が到来した不法滞在者が激増する可能性が否定できない一方、延長した場合は、日本での就労を狙い、オリンピック観光客の振りをした出稼ぎ外国人が大挙して来日する可能性もあります。観光ビザに就労を認める特別措置は、早期かつ円滑に終了することが求められます。

【Timely Report】Vol.7572020.12.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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