l  315日、ニュージーランドで死者50人を出す銃乱射事件が起きました。イスラム教徒を狙った白人至上主義者は、侵略者である移民から逃れられる場所は残されていないことを世界に知らしめると語りました。

l  人口474万人のニュージーランドは毎年6万~7万人の移民を受け入れており、欧州系住民が早晩7割を切ると見られています。先住民のマオリと共生する努力を続けてきた歴史もあり、少数派に寛容な社会として知られてきました。1893年に世界で初めて女性参政権を実現させ、女性首相を何人も輩出しているほか、2013年に同性婚法を成立させるなど、リベラルなお国柄です。イスラム教徒は増えているものの、全体の1%程度にすぎません。

l  隣国のオーストラリア人が犯人だったとはいえ、先進的な受け入れ国であっても、このような事件が起こるという現実は直視すべきです。移民の受け入れが社会との摩擦を産み出すことは事実であり、目を背ければ、こうした凄惨な事件の萌芽を促進しかねません。為政者であれば、「移民か否か」という空疎な激論は終わりにして、摩擦に屈しない社会の築き方を示すべきです。

【Timely Report】Vol.390(2019.4.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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