移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:排斥

l  日産自動車の会長であり、ルノーや三菱自動車をも束ねていたカルロス・ゴーン氏が逮捕されてから1ヵ月が経過しました。報酬の虚偽記載については、「支払は確定しておらず、期待権にすぎないため、記載義務はない」「類似の役員退職慰労金を開示している日本企業はない」「投資家の判断に大きな影響を与える重要事項とは言えず、虚偽記載といえる水準にない」など様々な議論がありますが、それらは専門家と今後の成り行きに任せるとして、この事件が海外からどう見えるかについては留意しておく必要があります。

l  基本的人権を重んじる国であれば取り調べた後に保釈するのにクリスマスさえ家族と過ごせない。「推定無罪」という近代法の基本原則すら無視する。こういう野蛮な手法は、日本人には日常の風景ですが、海外の人々は「日本は、外国人を排斥しイジメる国だ」と捉えることでしょう。

l  政府は「高度な能力を持つ外国人に来てもらいたい」と言いますが、それらの人材に対して、基本的人権すら保障できないのであれば、「選ばれる国」になれるはずもありません。そういう視点がないのが一番の問題なのです。
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【Timely Report】Vol.314(2018.12.20)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
「攘夷派」の反撃が始まる!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

l  安倍政権は「外国人労働者の受入拡大」に踏み切りました。世論は、総じてポジティブですが、攘夷派はいずれ反撃に出ます。

l  現時点の反対論は、「すぐ外国人労働者に頼るのは安易だ」「人口減少対策として外国人に依存するのは問題の先送りだ」「根本的な問題は解決しない」「日本の都合だけで人数を確保できるか」「外国人労働者の増加は限定的」という「問題は解決しない論」と、「移民受入は実質賃金を引き下げる」「移民を入れると企業の生産性が上がらない」「人手不足だからこそ労働生産性が上がる」という「人手不足は受容すべき論」が主流。これらは、雇用現場で生じている諸問題を解決しないので、大勢を占めることはないと思います。

l  しかし、「外国人をモノのように扱う発想は危険だ」「社会を大きく変容させ得る」「違いを乗り越えなければ対立や分断が生じる」という文化論に、「医療タダ乗りという現制度の穴をふさぐことが先決」「移民たちの社会保障費用を負担するのは日本国民だ」という正論が組み合わさると、感情的な排斥論が加わって、かなり強烈な逆風になることもあり得ます。要注意です。
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【Timely Report】Vol.211(2018.7.26)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の難民政策をKKKが讃える?」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
外国人に関する経済学を知りたい方は ➡ 外国人経済研究所 へ

l  イタリア南部に、人口の4分の1が外国人というリア―チェという村があります。ゴーストタウン寸前だった村を救ったのがルカーノ氏。難民の人々を受け入れ、廃屋を修復して住居を確保しビザを手配しました。また、国からの助成金で地域通貨を発行して、織物やガラス細工などの技術を難民たちに教えて、自分たちで働いて、毎日の糧を得られる経済圏を構築しました。この成功により、2016年に「フォーチュン誌」で世界のリーダー50人のひとりに選ばれたほか、ローマ教皇からも深い感謝と共感が寄せられました。

l  ところがイタリア政府は、入札手続を経ずに難民が関わる団体とゴミ収集の契約を結んだり、難民が滞在できるよう村民との結婚手続きをしたりしたとして、ルカーノ氏の行為を「非合法に滞在する外国人の違法援助」と断定し自宅で拘禁。難民たちも村外に移送することを決定しました。難民排斥を主導する政府の横暴だとして反発する声も強いのですが、これが入管政策の難しさ。「人道主義」だけで突っ走るわけにはいかず、かといって、杓子定規な「法令主義」はあまりにも非人間的。果たして日本は?
チンクエ ・ テッレ, イタリア, Manarola, リグーリア州, 岩, 海
【Timely Report】Vol.204(2018.7.17)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「欧州で反移民が止まらない!」も参考になります。

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外国人に関する経済学を知りたい方は ➡ 外国人経済研究所 へ

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