移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:日本語指導

l  日本に住む外国人の小中学生にあたる子ども(124,049人)のうち、21,701人(全体の17%)が不就学かもしれません。日本語指導が必要な小中高校の児童生徒は過去最多(2018年度・50,759人:うち外国籍40,485人)。日本語指導が必要な高校生の大学等への進学率は42.2%で、平均(71.1%)に遠く及ばず、中退率は9.6%(平均の7.4倍)にも達し、就職しても非正規である割合が40.0%(平均の9.3倍)であるという事実がわかりました。

l  外国人は、憲法が定める教育の義務や権利の対象外なので、保護者が子どもを小中学校に就学させる法的な義務がなく、子供がいる外国人家庭に就学案内を送っていない自治体も4割近くあります。国が自治体に丸投げし、自治体も予算不足で放置。そんな中、注目されているのが「夜間中学」。文部科学省は、都道府県に少なくとも1校は夜間中学を設置するよう促しています。

l  問題は「夜間中学」に興味を示さない外国人。就学機会を与えても猫に小判かもしれません。ドイツやロシアのように、在留条件に「言語・法律・歴史」の修得を義務付けることが必要になるのかも。

【Timely Report】Vol.557(2019.12.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:ヘイトスピーチは沈静化する?」も参考になります。


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l  日本語指導が必要な外国籍の児童生徒は約3万4千人で、この10年で1.5倍に増えたといいます。日本語でコミュニケーションできなければ、日本で生活するのに不自由するのは当たり前なのですが、現時点において、「外国人に対する日本語教育」に関する法律はありません。

l  そこで、超党派の議員たちが、この国会で「日本語教育の推進に関する法律」を成立させようとしています。大変結構なことだとは思いますが、国がしっかりとやってくれるのかと思ったら、その第6条には、「外国人等を雇用する事業主は、基本理念にのっとり、国又は地方公共団体が実施する日本語教育の推進に関する施策に協力するとともに、その雇用する外国人等及びその家族に対する日本語学習の機会の提供その他の日本語学習に関する支援に努めるものとする」と書かれています。要するに、「国は方針を決めるから、その費用とかは雇用企業が持ってくれ」という話。改正入管法でも、雇用企業は「生活に必要な日本語を学習する機会を提供すること」が義務付けられていますが、何でもかんでも企業に押し付ければよいと考えているようです。
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【Timely Report】Vol.355(2019.2.26)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:受入コストは誰が負担する?」も参考になります。


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