移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:日本語能力

l  入管庁は、日本語学校の設置基準を厳格化します。年度毎の修了者の7割以上が日本で進学・就職するか、日常会話レベル以上の日本語能力を試験等で証明することを求め、3年連続で下回った場合は、新規の受入れが認められなくなります。また従来は、全留学生の平均出席率が「1カ月で5割」以上であればOKだったのですが、今回の改正で、「半年で7割」未満の場合はOUTになります。そして、不法在留者数についても、1年間の入学者数の「半数」未満であればOKだったものが、「3割以上」でOUTになります。さらに、留学生がアルバイトなどを行う場合には、勤務先を学校に届け出なければならず、学校は1カ月の出席率が5割を下回った留学生については、アルバイト先の情報と併せて入管庁に報告することになります。

l  8月1日時点における日本語学校は747校に上り、5年余りで1.6倍に急増しました。9月1日から適用される設置基準で少なからぬ日本語学校が駆逐されることになります。日本語学校は、従来とは比較にならないくらいに、日本語を勉強させるか、進学・就職を成功させなければならなくなります。

【Timely Report】Vol.513(2019.10.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
外国人に関する経済学を知りたい方は ➡ 外国人経済研究所 へ

l  4月18日、東京電力ホールディングスは、「特定技能」の外国人労働者を福島第一原発の廃炉作業などで受け入れる方針を明らかにしました。東電や協力企業の社員が1日平均で約4000人働いている職場では、現時点で約30人の外国人が放射線業務従事者として登録しているようです。

l  人道主義的な批判はさておくとして、入管法的には、かなりリスキーな選択です。いかに「放射線量の正確な理解、班長や同僚からの作業安全指示の理解が可能な日本語能力が必要と考えられる。法令の趣旨に則ってください」と指示したところで、原発に馴染みのない国にいるN4の外国人に被曝リスクを完全に理解させることは不可能。日本で働きたい一心で内定をもらった外国人は、来日して職場に就いた瞬間から、失踪する機会を窺うでしょう。

l  しかし、「特定技能」の場合、被曝リスクを言い訳にした外国人が1人でも行方不明になれば、「特定技能」で雇っている全員を雇えなくなるリスクがあります。東京電力はそのリスクに気付いているでしょうか。それとも、「協力会社のリスクだから、ウチには関係ない」という方針なのでしょうか。

【Timely Report】Vol.427(2019.6.14号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 
全国外国人雇用協会 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

l  日本語学校修了者の7割以上に対して、日常会話レベルの日本語能力試験に合格することを求めることとなりました。3年連続で下回った場合は受け入れ禁止になります。具体的には、言語力を6段階で評価するCEFR(欧州言語共通参照枠)で下から2番目の「A2」レベル以上。ただ、「A2」は、日本語能力試験で言えば「N4」相当ですから、まじめに授業を受けて勉強している留学生であれば、さほど問題にはなりません。

l  問題は授業に出ない留学生。全生徒の出席率については、5割未満/1ヶ月でOUTだったのが、7割未満/6ヶ月と実質的に厳格化。1年間に入学した者のオーバースティは、半数未満までセーフだったものが、3割以上でOUTになります。さらに、出席率5割以下の留学生については、翌月末までにアルバイト先を含めて入管庁に報告する義務を課せられる見込みです。

l  授業を受けずにアルバイトをしている留学生を雇っている企業は、入管庁から目を付けられて、摘発対象になるリスクが高まります。アルバイト留学生を雇っている場合は、通学状況をこまめにチェックする必要があります。

【Timely Report】Vol.431(2019.6.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
留学ビザは締め上げられる?」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

l  在留資格「特定技能」を新設して、単純労働を担う外国人を受け入れることは既定路線になったようですが、この政策は、日本の入国管理政策に物凄く大きな変化をもたらします。というのは、「特定技能」の許可を得るためのハードル(日本語試験と技能試験)がものすごく低いからです。

l  日本語能力の基準は原則、日本語能力試験の「N4」。日本語学校の留学に必要な「N5」よりは若干高いものの、建設と農業については、「N4」すら求めません。「除草剤を持ってきて」という質問に該当する写真を選択できればOKというのですから、合格を前提とした試験になることを意味しています。技能試験についても、各業界団体が実施している実技の検定試験などで代替するようですから、受験料さえ払えば合格する類の試験になるはずです。

l  となれば、この「試験制度」を支配下に置いた者が「在留資格」を牛耳ることになります。試験さえ合格すれば、「特定技能」が許可されるのですから、入管の許認可権を得たも同然。「技能実習」や「留学」という在留資格を巡る既得権益との競合の中で、これから凄まじい利権争いが始まります。
シー, シート, 塗りつぶし, 紙, 手, 若いです, 人, 肖像画, テーブル
【Timely Report】Vol.181(2018.6.13)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「『特定技能』が動き出す!」も参考になります。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

↑このページのトップヘ