移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:現場

l  6月16日、難民申請中で就労が認められていないトルコ人3人を工事現場で働かせたとして、解体業を営む経営者のトルコ人男性が入管法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されました。同時にトルコ人3人も同法違反(資格外活動)の疑いで逮捕されています。彼ら3人は、短期ビザで来日した後、難民申請。就労が認められない「特定活動」の在留資格であったにもかかわらず、埼玉県内などの解体工事現場で違法に働いていたようです。

l  発端は、畳の大量不法投棄。廃棄物処理法違反容疑で、経営者が逮捕され、解体会社が家宅捜索された結果、押収した資料から不法就労の疑いが浮上。同社は、各方面から解体工事の依頼を受けて、外国人30人を日雇いで働かせていましたが、13人が同様の「特定活動」だったほか、一時的に「仮放免」されていた6人が確認されました。いずれも就労できない在留資格です。

l  留学生のオーバーワークよりこの事件は悪質ですが、「偽装留学生」を叩く人たちはこの事件には知らぬ顔。「偽装難民」の背後にはマスコミにも頻繁に登場する弁護士がいるようですが、仲間は叩けないということでしょうか。

Vol.690(2020.7.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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l  建設労働者にIDカードを保有させ、就労データを管理する「建設キャリアアップシステム(CCUS)」の運用が始まりました。外国人にはCCUSの加入が義務付けられましたが、CCUSは、外国人のためのものではありません。元々は、技能を「見える化」することによって、技能に応じた賃金を保障することを通じて、建設労働者全体の処遇を改善するための仕掛けでした。

l  処遇が改善されない原因の一つは、日給ベースで計算し、稼働日数によって月給が変動する「日給月給制」。「特定技能」の外国人は、日本人と同等以上で「月給制」が義務付けられているので、「特定技能」を突破口にして、日本人労働者の処遇を改善したいという国交省の深謀遠慮が窺えます。その一方、業界が猛反発したため、CCUSでは現場入場の有無はわかりますが、入退場の時刻が記録されないため、残業代が計算できない仕組みになっています。

l  マスコミでは、「可哀そうな外国人」の話ばかりが掲載されますが、その背後には「可哀そうな日本人」がいるのかもしれません。外国人の問題として語られることの多くは、じつは日本人の問題でもあるのです。

【Timely Report】Vol.435(2019.6.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
留学ビザは締め上げられる?」も参考になります。

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