移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:移民基本法

l  中川正春・衆議院議員が、2012年に内閣府特命大臣(共生社会)に就任した際に「移民基本法を作りたい」と発言したら抗議が殺到。その後、「外国人材」という言葉に言い換えたそうですが、それだけ「移民」という語感に反発する人が多かったということなのでしょう。しかし、その結果、「移民」という言葉はタブーとなり、日本政府は、実習生や日系人などの裏口で受け入れながら日本社会を維持してきました。完全な「二枚舌」です。

l  その結果、「そこにある不都合な現実」を、「移民を受け入れていないのだから、問題などあるはずがない」という建前でごまかし、為すべき改革を放置してきました。連綿とした日常業務の中で培われてきた「見て見ない振り文化」を一晩で刷新することは困難です。「出入国在留管理庁」という看板に掛け替えても、攘夷派筆頭の入管が共生派に生まれ変わるわけもありません。

l  外国人人口が220万人になる中、過半数が「移民」に賛意を示すなど、国民のほうが現実的なように見えます。政治家も言葉遊びを止めて、「移民基本法」や「外国人基本法」を制定する方向で議論すべきではないでしょうか。

【Timely Report】Vol.443(2019.7.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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l  2019年6月末時点の在留外国人数が282.9万人を記録し、過去最多を更新しました。これまでに日本国籍に帰化した外国人は56.0万人(2018年末)で、不法残留者(7月1日時点)が7.9万人いますから、統計が正式に把握しているだけで350万人規模になります。日本国内において、父母のいずれかが外国人の子供は、毎年2万人(2017年1.8万人)前後産まれているので、統計で網羅していない外国人もいると考えれば、広い意味での「移民=外国人と関係の深い在留者」は400万人を軽々と超えています。

l  外国人が増えることについて、6割近くの人が「賛成」しているものの、家族を伴って日本で暮らす外国人が増えることについては、7割近くが慎重です。30人に1人が「移民」なのですから、学校で言えば、「クラスに移民が1人はいる」という計算になります。「日本はいわゆる移民政策をとらない」と強弁するだけで、「移民」に関する議論を拒否できる時代ではありません。

l  安倍政権が「移民基本法」の議論を拒否し続けるとすれば、それは、憲法改正の議論を拒否し続ける野党と同じ低レベルだということです。

【Timely Report】Vol.575(2020.1.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:日本人は白鵬の帰化を歓迎する?」も参考になります。

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l  佐々木入管庁長官は、同庁の新たな役割に外国人支援が加わったことを踏まえて、「外国人支援士」を創設するという構想を明らかにしました。確かに、「外国人支援士」を創設することになれば、資格試験が必要になるでしょうし、支援士を登録したり管理する協会や公的機関が必要になるので、天下り先が増える話になります。だから、「創りたい」というのはよくわかります。

l  しかし、客観的に足元をみれば、長期収容問題に象徴されるように、入管庁自体が「外国人支援」を所管する官庁として相応しいとは言い難く、多文化共生に係る諸問題に率先して取り組んでいるとも思われません。

l  そもそも日本には、外国人の在留を正面から見据えたうえで、外国人をどう受け入れるか・どう共生するかという基本的な考え方を示す「基本法」がありません。在留の可否自体、人権に対する見識が疑われている入管庁職員の個々の裁量に丸投げしているのが実情です。「外国人支援士」等というキレイゴトに見せかけた天下り対策を企てる前に、真剣に指令塔として、「外国人雇用法」または「移民基本法」の立法に取り組んでもらいたいものです。

【Timely Report】Vol.553(2019.12.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管政策:日本代表の半数は外国人?」も参考になります。


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