移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:米国

l  9月21日、米ニューヨーク市警(NYPD)の警官が中国に内部情報を提供した疑いで逮捕されました。外国の工作員として動いた罪などに問われています。中国から指示を受けてチベット系住民の活動を報告していたとされ、12万ドル(約1250万円)の送金を受けとっていたようです。

l  米国では、中国によるスパイ行為の取締りを厳格化しています。10月2日、米国移民局は、共産党員・共産党員だった人の移民ビザ申請を許可しない方針を明らかにしました。また、連邦捜査局(FBI)と米国家防諜安全保障センターは、中国のスパイ活動を警告する動画を公開。FBI長官は、「約10時間毎に中国のスパイ活動を確認している」と非難。CIA防諜部門の前責任者も、「ニューヨークには常時100人以上の中国スパイが活動している」と警告しました。米国政府は、7月22日に、ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を命じ、翌日には、スパイ容疑で中国人留学生4人を逮捕しています。

l  こうした米国の強硬姿勢は、日本にも影響を及ぼしていきます。「門戸を開いて外国人留学生を受け入れる」という時代は終焉したのかもしれません。

【Timely Report】Vol.733(2020.10.9)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  米政府は、中国人留学生向けのビザ発給をさらに厳格化したようです。今年7月、米の学生ビザを獲得した中国人は145人にとどまり、昨年同月の2万超を大きく下回りました。米国の大学などで学ぶ中国人留学生は、2017年12月をピークに少しずつ減り始めています。留学生の減少は、米国がビザ発給を遅らせて、留学生の排除に動いていることが一因です。【p12~p27】

l  5月、米連邦捜査局は中国政府系機関との関係を隠して米政府から研究助成を受けたとして、中国系米国人研究者を逮捕。米国立衛生研究所は70人以上の研究者の助成金の資格取り消しと50人以上を解雇しました。米国政府は5月末、中国軍とつながりのある中国人留学生や研究者の入国を規制する措置をとり、中国人に発給した1000件以上のビザを取り消しました。さらに、最近、ビザを不正に取得した中国軍の女性士官を逮捕・起訴し、技術窃盗の容疑で複数の中国人留学生や研究者を拘束したとも報じられています。

l  日本でも、同様の施策を講じるように求める動きがあります。米中の対立が激化していく中で、わが国の入管行政に影響する可能性も否定できません。

【Timely Report】Vol.728(2020.9.28号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入国・在留審査要領:コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。
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l  米国務省は、今年3月に実施した欧州の留学生を対象とする渡航制限の免除措置を、8月1日から世界中の学生や研究者に拡大する方針を公表しました。米国への留学生において、最も多いのは中国人で、2019~2020年度に滞在した留学生の約35%(2位のインド人の約2倍)を占めています。

l  各国がコロナパニックから覚醒し、海外からの渡航を認容するための工夫を凝らす一方で、日本だけは、感染対策上大きな効果を望みにくい水際対策に関する議論に熱中しているように見えます。ウイルスは一度入ってしまえば、隔週毎に変異を繰り返すため、水際を閉じても国内で無限に変異するので、英国株やインド株に類似したものを早晩産出します。水際封鎖に見事に成功したように見えた台湾ですら完封できなかったという事実を冷静に受け止めれば、水際や人流ではなく免疫力が大事だと気付けるはずなのですが・・・。

l  いずれにせよ、「人流を止めればゼロコロナになる」という根拠薄弱な対策に固執する日本政府に、早期の渡航解除を期待することは難しいでしょう。留学生の再来日は、世界の動きからどんどん遅れていきます。

Timely ReportVol.8182021.6.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  ハイチ出身の父と日本人の母を持つテニスの大坂なおみ選手は、幼少から米国を拠点とし、日本と米国の国籍を持っていますが、国籍法が年齢制限として規定している22歳の誕生日(10月16日)を迎える前に、日本国籍を選ぶ届け出を済ませたことが報じられ、日本中が歓喜しました。

l  ただし、米国国籍から離脱したという報道はありませんから、実態としては二重国籍のままだと思われます。国籍法は、外国籍の離脱の努力をするように求めているものの、罰則規定はありません。また、米国には「国籍離脱税」(全財産の20%)があり、大坂選手の場合、数億円に達するという見方もあります。そういう状況下で、米国国籍を離脱させることは酷に過ぎます。

l  類似の事例は今後も頻発しますから、二重国籍の是非を含め、「日本人とは何者か?」という突っ込んだ議論が必要です。日本人の定義をどうするか、日本人としての権利はどこまで認めるべきか、日本人としての義務はどうあるべきか、日本国が守るべき日本人の定義をどう定めるべきか、日本国が守るべき日本人の権利はどこまで拡大すべきなのか、など難問山積です。

【Timel
y Report】Vol.565(2020.1.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「国籍問題:大坂なおみと二重国籍問題」も参考になります。


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l  移民に関する議論を聞いていると、①日本はアジアにおいて最も「魅力的な国」である、②ドアを開ければ優秀な外国人が大勢来日する、③来日した外国人は日本での永住を望む、という「暗黙の前提」を感じるときがあります。日本が「出稼ぎ先」として、ある程度魅力的なことは否定しませんが、中国や韓国や台湾と比べて圧倒的に優位かと言えば疑問です。また、「出稼ぎ先」ではなく、「永住先」として日本を選ぶ外国人は、まだまだ少数派でしょう。

l  現場では、「本当の高度人材は外国から日本には集まらない。球速160キロのストレートを持つ投手は日本プロ野球には来ない」「世界のハイポテンシャルパーソンが日本に来ない理由は、日本企業や日本社会に魅力がないから」という指摘があります。米国やカナダやオーストラリアが、世界中から移民を惹きつけるのは、経済的な豊かさに加え、社会が外国人に対して寛容であり、労働市場がオープンだからです。日本は、社会の豊かさ、寛容さ、オープン度合いという点で、これらの国に劣後しています。だから、移民問題などこれまで発生しなかったのです。その現実を直視すべきです。

【Timely Report】Vol.471(2019.8.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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