移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

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1.       外国人犯罪に関する報道が増えています。2016年の統計で確認してみましょう。犯罪被疑者90.3万人のうち外国人は2.1万人で、外国人比率は2.3%。ただし、入国管理法違反で罪に問われている人が0.4万人いますから、実質的に1.7万人と考えれば、外国人比率は1.9%になります。日本に在留している外国人の人数は、全体の人口の1.8%ですから、ほぼ人口比に応じた数字であると評価することができないわけではありません。

2.       しかし、個別の犯罪における外国人比率に目を転じると、典型的な外国人犯罪とも言える入国管理法違反(84.4%)、関税法違反(23.0%)、風営法違反(20.4%)、売春防止法違反(18.0%)、商標法違反(14.3%)はともかくとして、盗品等関係(8.3%)、強盗致死傷(7.0%)、強盗(5.6%)、殺人(5.6%)、薬事関係(5.5%)、傷害(5.3%)、窃盗(4.5%)、強姦(4.5%)が目を引きます。この数字を見ると、「外国人を受け入れると犯罪が増える」という入管や警察の主張を退けることは困難であり、日本では「外国人労働者を大々的に受け入れるべき」という議論にはならないと考えた方がよさそうです。
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【Timely Report】Vol.16(2017.9.4)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  毎年6月は「不法就労外国人対策キャンペーン月間」として、入管法違反が集中的に摘発されます。今年も関連記事が紙面を賑わしました。中でも驚いたのは、偽造在留カードを所持していた不法残留者を大阪入管の要請で雇った人材派遣会社の中国人社長が、兵庫県警に逮捕された事件です。しかしながら、皆さんの周りでも、類似の事件は十分に起こり得ます。

l  先日、弊協会会員の親族Aが、短期滞在で来日していた友人Bに、家業を手伝ってもらっていたところ、Bが傷害事件を起こして、警察に逮捕されてしまいました。警察が調べたら、Bが不法残留であることが判明したため、Aは警察署に呼び出されました。何と驚いたことに、任意の取り調べで、AがBの手伝いに対して金銭を渡していなかった事実を知った警官が、「それは良くない。すぐに給料を支払ったほうがよい」と指導したというのです。

l  金銭を支払ったら、不法就労助長罪が成立します。Aの親族である会員から連絡を受けた弊協会は弁護士を紹介しましたが、Aはもう少しで警察に騙されるところでした。悪質な警官が出てくるのは、映画だけではないのです。

【Timely Report】Vol.479(2019.8.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  収容者に対する非人道的扱いが、全国の入管で蔓延しているという批判が止みません。歴史を振り返ると、戦前は、特高警察を所管する内務省が、警察行政の一環として入国管理を担っていました。敗戦に伴い、占領軍によって内務省が解体され、特高警察も解体されましたが、大日本帝国において朝鮮人らを取り締まっていた官吏たちの多くは、公職追放を免れたため、入管業務の従事者として引き続き雇用されることになりました。

l  そういう状況下、旧特高関係者が少なからぬ比率を占めていたため、在日朝鮮人らに対する強い偏見や差別観を持ち続けたまま、常に公安的な発想で外国人たちに接していたようです。旧大日本帝国の植民地の下にあった在日韓国・朝鮮人、台湾人に対する管理と差別意識が、そのまま、「外国人と日本国民の間に差別があるのは当然」という形で正当化されていきます。そして、悪名高い戦前の特高警察の文化が維持され、「戦前の感覚」が引き継がれて、連綿として組織に温存されてきたのではないか、という指摘もあるのです。

l  入管庁は、この「負の遺産」を払拭するところから始めなければなりません。

【Timely Report】Vol.426(2019.6.13)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  ブローカーから「日本に留学すれば月20万~30万円は簡単に稼げる」と唆され、150万~200万円もの借金を抱えて、出稼ぎ目的で来日した「偽装留学生」を含めて、留学生の数は29万1164人(2017年6月時点)になりました。この5年間で増えた留学生のうち、ベトナム、ネパール、パキスタン、ミャンマー4カ国だけで8割を占めており、ごく一部の例外を除いて出稼ぎが目的であるという見方もあります。「偽装留学生」は、授業そっちのけで出稼ぎに励みます。留学生が働く現場は、コンビニや飲食店だけでなく、弁当などの製造工場、宅配便の仕分け、ホテルやビルの掃除、新聞配達など。もはや留学生の労働力なしでは成り立たない職場も多いようです。

l  そうした状況下、不法就労で摘発される留学生が年々増加し、2016年は1010件に上りました(2012年624件)。留学生に認められた法定の労働時間(週28時間以内)を超えて働くケースが大半を占めており、上述した「偽装留学生」がはびこっていることに加え、警察や入管が積極的に摘発を始めたことが背景にあります。「週28時間超」には十分に注意しましょう。
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【Timely Report】Vol.107(2018.2.23)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  2017年6月、茨城県警は、偽造在留カードを提供したとして、中国籍とベトナム国籍の男女15人を逮捕しました。首謀者とみられる中国人は約1400万円の収益を得たようです。オーバースティの外国人から、ブローカーを通じてSNSで注文を受けると、顔写真を付けて中国国内の工場に発注し、国際宅配で受け取っていました。偽造カードの大半は、就労制限のない「定住者」。1枚あたり5,000円~20,000円で30人近くのブローカーが売り捌いていたため、茨城県内だけでなく栃木や神奈川など11都府県に広域販売されました。

l  3年間で約1500人に販売したと報道されていますから、アルバイトの求職者として、皆さんの会社や店舗にも来るかもしれません。警察は今後、偽造カードの購入者を芋蔓式に摘発していくことになります。「定住者」の在留カードを持った求職者が来たら、①「定住者」とはどういう意味か、②どのような背景で「定住者」が許可されたのか、③申請書類はどういう内容だったのか、など詳細を確認すべきです。偽造を見破れなかった被害者なので、不法就労助長罪に問われないとしても、ガサ入れは愉快ではありませんから。
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【Timely Report】Vol.176(2017.6.6)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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