移民総研

諸外国における移民問題を分析・解説していきます。

タグ:RPA

l  調理ロボや清掃ロボなど、AIやRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)の活用が一部で進んでいます。そうしたことを背景に、わが国の人口減も、AIやRPAで対応できると豪語する論者が絶えません。

l  居酒屋チェーン「一軒め酒場」などを運営する養老乃瀧は2020年1月23日、「一軒め酒場 池袋南口店」の店内に「ゼロ軒めロボ酒場」をオープンしました。工業用のロボットがビールやサワー、カクテルなどの酒類を提供するカウンター形式のスペースを設け、レジでQR付きチケットを購入し、ロボットカウンターの指定の場所に置くとAI搭載のアーム型ロボットが話しかけながら飲み物を作ってサーブするという仕組みです。本体にはシンプルな“顔”を表示するディスプレーがあり、人間らしさも醸し出しています。

l  ただ、総コストで900万円かかることもあって、普通に頼むと190円で飲めるレモンサワーを、ロボットが作ると500円になるというのが笑えます。でも、RPA や AI の現場なんて、案外こんなもの。「RPA を導入して生産性を上げろ!」と主張する方は、こういう現実を知ったほうがいいでしょう。

【Timely Report】Vol.641(2020.4.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:AiやRPAよりもお客さまが大事!」も参考になります。
異論・反論大歓迎ですので、是非、下記のコメント欄に、コメントをお寄せください。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ http://nfeakeizai.blog.jp/
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ 
http://nfeaimin.blog.jp/

l  もはや、昔話の域に達しようとしていますが、「コロナショックが日本全土に襲来する前の時代」において、人手不足が大問題だったとき、「移民を受け入れる必要はない。なぜなら、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション=ロボットによる業務自動化)で対応できるからだ」という勇ましい論陣を張っていた専門家と名乗る怪しい輩が大勢いました。

l  しかし、現実を見ると、コロナショックが襲来する以前の2019年頃からRPA導入の失敗例が取り沙汰されるようになり、「熱狂」は「幻滅」へと変貌。市場は急拡大から縮小へと転じます。問題は、①対応範囲の狭さと②現場の導入負担と③コスト・パフォーマンス。要するに、完全に標準化できる単純作業には向いていても、判断が係わる業務だと途端に難易度が高まるのです。

l  あるホテルではロボットを従業員として「採用」したのですが、「おもてなしの心がない」というクレームが顧客から出たため「解雇」した、という事例からも窺い知れるように、挑戦の壁は高くそびえたちます。移民は移民で悩ましい課題が多いのですが、ロボットはロボットで難題山積なのです。

【Timely Report】Vol.682(2020.6.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
異論・反論大歓迎ですので、是非、下記のコメント欄に、コメントをお寄せください。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ http://nfeakeizai.blog.jp/
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ 
http://nfeaimin.blog.jp/

l  無人店舗、セルフレジ、調理ロボ、ロボ倉庫、物流ロボ、誘導ロボ、農業ロボ、AI清掃ロボ、ロボットレストラン、ICT化など、人工知能(AI)やRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)の活用が進んでいます。そうしたことを背景に、わが国の人口減も、AIやRPAで対応できると豪語する論者が絶えません。無論、生産性の向上が期待できることは事実ですし、大多数とは言いませんが、成功する企業が出てくるとも思います。

l  ただ、「製造現場を自動化し、新たなビジネスモデルを構築して生産性を向上させることが極めて重要だ」(経産省幹部)という言を借りるなら、大事なのは、「現場の自動化」ではなくて、「新たなビジネスモデルの構築」です。

l  ビジネスモデルにおいて、「お客さま」は最も重要です。どんなに素晴らしいビジネスモデルを構築しても、「お客さま」が喜んで対価を払ってくれない限り、ビジネスモデルは「絵に描いた餅」になり、AIもRPAも高価なガラクタに堕してしまいます。AIやRPAを語る前に、「お客さま」に支持していただけるビジネスモデルを実働できない限り、何の意味もないのです。

【Timely Report】Vol.534(2019.11.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:日本を救うのはITやAIなのか?」も参考になります。


外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

↑このページのトップヘ